markdadaoの日記

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「迷いながら生きていく」を読んで

 

迷いながら生きていく

迷いながら生きていく

  • 作者:五木 寛之
  • 発売日: 2019/10/03
  • メディア: 単行本
 

 

肉眼で見えないほどの微小なウイルスが、世界中の人間社会の生活や経済を混乱と恐怖に陥れている。

以前、読んだ五木寛之のこの本の冒頭に、「社会の情勢は変化するものです。私たちは、その中で翻弄されつつ、懸命に生きる存在です。」そして「社会がどんなふうに変化しようとも、対応できるしなやかな『こころ』を持つことではないでしょうか」と記されていました。

新型コロナウィルスが原因なのか受注も減少しつつ、趣味のバンドのライブも延期することになり、ジムにも通えない日々、「心持ち」を変え新たなる生き方にリセットしなければと思う今日この頃。以下にそれらのヒントを抜粋します。

p24.「旅の途中に、次から次へと新しい景色が現れて消えていくのを眺めるように、日々の変化を楽しむといい。」

p64「目的を探して変化し続けるのが人生なのかもしれないな、と思います。何かを達成すべく頑張って、その結果が出たとしても、それは一つの通過点に過ぎません。人生はただ進んでいくのです。」

「生きたことのすべてが、その人自身であって、あえて云うなら、それこそが結論で結果なのかもしれません。そのことに誰かの評価など必要ないのです。」

P73. 「運命」は、他者への共感や切ることのできない繋がりを与えてくれる。そして「宿命」は、「ひとり生きる」ことの意味を与えてくれるのです。

P74. 個として、ただ一人生きること。そして、他の存在を意識し、共感しながら生きること。この二つを少し意識して、長い時を心地よく生きていくための工夫を考えてみましょう。

P130. 耳障りが良くても、国、権威が言っている事を鵜呑みにしないということです。自分の感覚や感を磨き、センサーにして生きていく。指し示されている方向で無い方法はないか、と自分の頭で考えてみるのです。

P158. 認知症が癌や他の病気と違うのは、「命を失う恐怖」ではなく、「自分を失う恐怖」がある。

P160. 誰の手も借りずに生きている人などいません。申し訳ないと思う気持ちもわかりますが、あまり気に病んでも仕方がない。人が生まれて死んでいくということはそういうことではないかと、自分のことは自力でなんとかしたいと思う責任感を、それこそ諦めて、手放し手もいいのではないでしょうか。