ラーメンを食べて思い出した。30年以上前、初めて中国を旅行中、北京の料理屋でラーメンが食べたくなり、覚えたての中国語で「清給我拉麺?」(すみませんがラーメンを下さい)というのだが全然通じない。見るに見かねたか、傍の席で食事を取っていた日本人留学生が「中国では日本のようなラーメンはありませんよ」との事でした。
私にとって、ラーメンは中国が本場だろうと思っていた訳です。やむ終えず日本のラーメンに似た湯麺を頼んだ。しかし2つ割にしたキューリが入っていたり、麺もビーフンでスープはお風呂のお湯状態で美味しくなかった。
先日、上海で日中韓の仲間と打ち合わせ後、昼食を摂りに「味千ラーメン」へ行った。韓国の知人は中国へ来る度、毎日味千のラーメンを食べると言うからだった。私も熊本ラーメン(味千の本拠地)は好きで同調した。ラーメンは中華料理ではなく日本から発信した料理で、アジアの人たちにも好まれている。
「韓国人は辛いものが好き」と思っていたが、韓国の友人は辛いものが嫌いな事を後で知った。中国人は白酒で毎日乾杯していると思っていたが、下戸な中国人もいた。このような概念とは違う一面があった。
既成概念は物事を分類したり判断する際は便利だが、事実ではない事も多々ある。大事な事は、特に自分の眼で事実を見定めないとならないな。