markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

自己の責務を尽くすは吾人の務め

特別な人でない限り、人は職業を持って社会に貢献し、その社会の一員として生活を営む。
しかしお金がたくさんあればどんなに楽しい事かと思うこともあるが、私の場合どうしてもボランティア精神が旺盛なせいか儲けに無頓着なところがある。
ネットユーザーから、たった1台のトランス再生の依頼を受け、図面を作り解体方法とそれを元に再生方法を、誰もいない休日の会社へ出向き検討をしていた。
また、ギターアンプに載せ換える1台のトランス制作の依頼を受けていたが、取り付け位置を同じにしてほしいとの条件である。そのために2ランクもサイズを小さくしなければならず、何度も設計をやり直し、その大きさで収まる工夫を施した。
製造会社は量産生産しなければ儲けが捻出できないのだが、1台づつ時間をかけて作る理由は、前者の場合ユーザーがどこかの電気屋さんから修理を断られ、誰もやる人がいないようで、後者は私達の会社で作ったトランスが、エンドユーザーに定評でメーカー指定されたことを聞くと、もっといいものを作らなければと勝手に思ってしまう。
渋沢栄一が私のジレンマに対する救いの言葉を「渋沢百訓」に表現しておりそれを記する。

しかして、社会に対し自己の責務を尽くすは吾人の務めで、これを満足に務めるだけ、それだけ自己の本分を全うしたことになり、幸福もまた、そこへ来るものと考えるから、余は天に対しても、神に対しても自己に幸いあれかしと祈ったことはない。ただ自己の本分を尽くす上に、不足なきや否やにつき自省するのである。

この精神はロータリーで言う職業奉仕の理念に相通じると思うのです。