markdadaoの日記

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竹中恭二氏の「電気自動車」への一考

前回に続き竹中氏の本業であった自動車(電気自動車)についてメモを記載する。

電気自動車は電池の開発が是々非々である。約65%が電池のコストになっている。更にバッテリーの安全性が問題となる。衝突によりその高圧電圧で発火し、ガスを噴出する。また電気自動車の問題点はエアーコンディショナーである。特にヒーターにエネルギーを多く消耗する。ブレーキもガソリン車では真空バキューム装置があるが、電気自動車にはない。急速充電器も必要となるが最低でも充電するのに15分はかかる。電気自動車は走行中はCO2の排出は0だが、バッテリーを充電するためのエネルギーに多くのCO2が排出されている。
ハイブリッド車はモーター走行の際はエンジンが重荷となり、エンジン走行ではモーター、電池が重荷となり無駄があると思う。
日産の電気自動車リーフはサニークラスで370万円で補助金が70万円ついても300万円。価格が高いのはバッテリーのコストが下がらないためだ。航続距離はリーフが160Km、スバルは都会走行を考えているため90Km、因みにガソリン車は500Km。ヒーターをつけると途端に航続距離が15〜20%に下がる。これが問題である。ソニーが開発したリチウム電池は化学変化を起こしているのではないので、長寿命なのだが。ガソリン車ではエンジンの余熱を利用したが、電気自動車では新たなる問題となるがビジネスチャンスともなる。
バッテリー制御は高尚な回路を組み、各セルが無駄なく使いきるようにコントロールされている。2015年には100万円単位でバッテリーコストが下がるだろう。バッテリーは国家の戦略商品であると考え、韓国では官民あげて猛烈に開発をしている。中国も安い労働力を背景に追従している。2030年代には40分の1に下がるように開発目標が設定されている。多分新しい素材により開発されることになるだろう。
充電インフラも考えなければならない。コンビニのローソンやコインパーキングは急速充電器の設置を考えている。クリーンなエネルギーで夜中の充電を行わなければならない。電気自動車の時代になった時、深夜電力ではクリーンなエネルギーでの発電は難しい。各家庭で昼間太陽電池などクリーンエネルギーで蓄電し、夜間に充電することも考えなければならないだろう。
電池切れを心配するためにGMでは小型の発電機を搭載し、走行中常に充電できる事も考えているようだ。