markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

円安

先週タイで会社を営む友人が会社をたたむと連絡があった。日本への輸出で値上げが認められず、為替差損が改善されない。

客先への値上げが出来ないため韓国の取引先にコストダウンを依頼しても、ウォン高円安が定着しておりこの状況を理解して欲しいとの事。中国の取引先も同様に、人民元高円安でコストは下がらず収益を圧迫している。

明日、クリスマスを故郷で送るフィリピン人の社員は一生懸命日本で働いたが、日本の一万円の価値が3割も下がり困ったと言う。

最近様々な商品の値上げを聞く。しかし、これらの値上げは市場の力関係が背景にある。極端な話だが、「値上げが嫌なら買わなくてもいいよ」と言える商品の値が上がる。そして僕たちは音を上げる。なんて冗談も言っていられない状況下だ。

為替変動は力なのない零細企業や庶民に打撃を加える。値上げが常態化するまで待てない、その脆弱な資金力がボディブローとして体力を弱める。

デフレ脱却は円安による値上げを市場に浸透させ、インフレへ転換させるというシナリオを描いているのかな。この策は小手先のテクニックで、本質の体力をつける事が重要なのに。

バブル当時、ある経済評論家がアメリカの中心地を買い占めるより、これから伸びるであろうマイクロソフト社の株を買い占めたらどうだと言っていた。横浜市へ来年アップル社は開発研究拠点を進出するという。幕末期の開港地としての横浜のように、世界から将来性のある企業を国を挙げて誘致(思い切ってタックスヘブンとするとか)して、日本の新技術による再興を計ったらどうかなぁ。

日銀が金融操作するのではなく、自由経済のもと国の流通通貨が強いのは、国力が富んでいると考える。