markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

値上げ

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かんぽの湯の日帰り入湯料が立て続けに値上げした。以前は大人一人400円。それを 500円。間をおかず650円にする。理由を掲載せず値上げした。何十人もいただろう常連さんが1割もいなくなった。噂によると支配人は泊り客を優先して、常連客を締め出す考えだったそうだ。
これを値上げ幅と客の反応の実験と考えると面白いことがわかる。
25パーセントの値上げでは、客を締め出す事は出来なかった。しかし50%以上の値上げに対しては客は反応を示す。近隣に町営の温泉がサウナ付きで500円という相場がある。値上げ幅とその相場を考えると500円がターニングポイントであった。
昨今、円安による輸入品の為替差損を、値上げで吸収しようとする日用品や食料品がある。しかし、値上げ幅が10%~20%では客の不平はあっても購買は落ちないだろう。ただし、ライバル品と品質が同レベルであれば、値上げで市場を失うこともある。私たちの製造業は特殊な技術がなければ、常に値上げは失注と背中合わせである。
反面、購買価格は平均的な価値観により決定されるのだろうが、私のような異端の価値観をもつ少数は計算に入っていない。例えば、650円で客がいなくなった浴槽を独占する満足感と、風呂場の清潔感には250円の差は安いと考えるからである。
ブランド品など高い価格に価値を見いだすこともあり、むしろ安くすることで市場を失う商品もある。値上げは誠に難しいので、ネを上げる。