markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

新しい市場への発想

吉野家の牛丼 - markdadaoの日記の経営方針に関心を持っていたら、吉野家ホールディングスの安部社長が「価格競争で値下げするつもりはない。売り上げが減少することを前提に収益力を高める改善を進めている。」と言っている。デフレを克服するには、各社がこのような考えで経営に取り組まねばならないと思う。
デフレ基調の経済情勢で値下げ競争をして各社は体力を落とし、社員の給与が満足に確保できなくなれば、生活防衛として人々は安いものへと消費が向いてしまう。この逆スパイラルを脱却するには、この安部社長のような経営戦略が有効であろう。

価格は需給のバランスで決まると言われる。それはユーザーがその商品にどの程度の価値を見出すかである。私がDr.Pepperをまとめ買いをして安くて良かったと思っても、周りの人たちは1円でも買いたいと思わない。
メーカーは品質・納期・価格を3条件に製造努力してきていたが、市場ボリュームの変化を考え「ユーザー(人間)の幸福実現にどのくらい協力できるか」という協力価値を商品に織り込まなければならない発想が必要になったと考える。
日本は2006年を分岐点に明治維新から4倍近く伸びた人口が急速に減少に向かうようだ。コンピューターの発達と情報の拡大に伴い、ユーザーの知恵が広がり幸福観が多極化している。戦後からみても5割伸びた人口(経済ボリューム)が今後急速に減少する。
少ない供給量でユーザーへ協力価値の含まれた高付加価値商品を提供しなければ、市場から撤退しなければならない。