markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

外国人研修・技能実習制度改正


財団法人国際研修協力機構JITCO主催、法務省厚生労働省が後援する外国人研修・技能実習制度改正説明会が、品川にある東京コンファレンスで開催された。
この制度が発足し、もっとも大幅な改正が今回行われる。これは賃金の不払いや変造文書、人権侵害の事故等が2008年,2009年度多発し、これに対処するため法務省及びその傘下の入国管理局が改正法を提案し、それに付随して厚労省がアジャストした改正を行ったものである。
具体的には組合や企業に対し、JITCOがフォローをすることになる。(2月後半から3月初旬にHP等で資料が出てくる)
改正の問題は別途説明するとして、本会場で約500名、部屋に入りきれない参加者約200名はサテライト会場が用意されていた。これはそれだけのNEEDSがあるということで、厚労省の方も「民間ベースの国際貢献で、人数の枠はないのだから各団体の腕の見せ所だ」と煽る。そしてこの制度は世界に類のない、日本独自のユニークなものだと自負しているとのこと。
大きな変更点は技能研修制度が廃止され、3年間技能実習制度となる。従って、1年目から日本人と同様に残業も可能となる。従前は研修生は労働者として扱われなかったため、社会保険労災保険の対象外だった。それをJITCOが強制保険を持ってカバーしていた。しかしこれからは不要であると考えていたら、健康保険の3割の自己負担をカバーする新保険を作ったから、任意加入するようにとのこと。実際この改正で処々の資料様式はJITCOに依存しなければならず、そこでやっている保険に入らないわけにはいかない。この保険事業部20名ほどで数億円の利益を出しているそうだ、との話をしている人たちがいた。天下りを連想してしまうような話である。一般保険企業を我々被保険者が選ぶことは難しいらしい。

また相変わらず、この技能実習制度の対象職種は63業種として改定を行わない。土建、建設業への人材不足であった時代からこの業界への業種が残っており、今日の新事業への業種拡大はいまだ考えていないようだ。日本の技術の伝承を持って世界貢献するといっているのに、新規業種への対象を広げないのは時代遅れではないだろうか?
メリットとして、この技能実習制度を半ば人材派遣業のように他県にまたがり、手広くやっている業者を締め出すことになりそうだ。大事なのは海外からきた研修生とのコミュニケーションで不平、悩みを聞いてあげ技能研修を行うべきである。我々は以前より毎月各企業の研修生との会話を重要視している。モノのように派遣まがいで企業に送り込み、後は知らぬ存ぜぬでは、研修生が日本を好きになるわけがない。