markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

BOP (base of the pyramid)

年間世帯所得が3000ドル(約27万円)以下の層は、世界人口の約7割の40億人。彼らは個人の努力とは関係なく貧困から脱出できない。発展途上国低所得者層をBOPと言う。

私がフィリピンのパヤタス地域の各家庭を訪れ、1日の糧を得るために子供も総動員しても年間20万円にも満たない。そこで現地NGOが子供たちに読み書きを教え、上級学校へ進学し貧困から脱出する為の支援をしている。(左図が教育現場)2009-07-26 - markdadaoの日記
「経済システムの外側の人」と言われるが、その消費者市場は5兆ドルと言われている。ここへアプローチをすることで、企業の収益と現地の社会問題(飢餓や犯罪)の解決になると考えられている。しかし企業が社会的責任を持つことと、収益が得られることが可能なのかは今後の問題となろう。
現地では、洗剤やお米、タバコなどを小分けで販売1日1日大事に使っている。このBOPビジネスは企業が廉価な商品を提供し、援助機構が政治力を行使し、NGOが人材を投入することで成り立つとのこと。しかし現地needsを的確に把握しなければならない。更に市場のユーザー教育も欠かせない。


以上はBOPビジネスで生活水準を向上する方法であるが、私たちは奉仕活動により下記事例で国際貢献を行っている。
1.深井戸を掘り、浄水器を設置し、現地のコミュニティーがそれを管理し、飲料水を廉価で販売し、その収益からポンプアップの電気代、浄水器のメンテナンス費用を負担し、残りから集会場などを建て、その地域の子供たちのための教育の場を作っている。(右図がその建物)現地ロータリークラブの社会奉仕活動 - markdadaoの日記
2.コンピュータとソフトを供与し、貧困のために学費を払えずドロップアウトした学生にコールセンター業務を職業訓練し、就職支援を行っている。
3.ローテクノロジーの炭素繊維を現地河川、湖沼に設置し、水質の改善と環境保全の教育を行なった。(下図が地元市長等に指導する小島教授)フィリピンの河川浄化実験 - markdadaoの日記

4.寒村へ漁船エンジンを - markdadaoの日記による沼田RCが行っている、寒村の漁民へエンジンを寄贈し手漕ぎボートによる漁から沖合漁業へと、安定した収益から3年間でエンジン代金を支払い、その資金で再度エンジンを購入し新たなる漁民へ貸与する。
これらは群馬のロータリークラブ(RID2840)とフィリピンのロータリークラブ(RID3830)との協力で行われたものである。
今後も自立できる事業プランを研究開発し、追加投資の無いイニシャルコストによる、循環回収できる事業をもって、貧困による社会問題の解決に役立つことを行ってゆきたい。