パーティーなどのプログラムでSnackと書かれていると、スナック菓子を指すのではなく軽食を摂りながら懇談をすることで、同じようにcocktailと書かれていればカクテルの飲み物を指すのではなく、カクテルを傾けながら懇談をすることのようだ。
Fredは今度は「cocktailに来ないか」と誘う。「アルコールが飲めないので」と一度は断ったが、カクテルは手段であり懇談Fellowshipに誘われたという意味なので、少しの時間だけ参加することにした。
会場は、遠浅の広がる海岸沿いに建てられた、彼の別荘である。潮の香りと生温かい空気が海風に運ばれてくる。ビスケットにキャビア(レバーペースト風)を塗り、イチゴの入ったワインカクテルが配られる。もちろん下戸の私はコーラを片手に別荘を散策。
夕方が近くなり、満潮で海岸がせまくなってきた海辺を散歩するペアーを見かける。振り返ると、皆はテラスで雑談している様子が見える。傍にある南国風の大きな木には、二つのハンモックが吊ってある。ここでも雇った3人の音楽奏者がコーラスでハモッている。
ホストのFred(PP)は2つの事業を行っており、合計1,000人弱の雇用を確保し社会貢献していると言う。確かに、この国は雇用の機会に恵まれず、スラムを形成し社会問題になっている。以前私は、彼の事業の一つである養豚場へ行き、彼が作業着を着て現場に入っているのを知っており、彼の意見は現実的だ。そして彼は自転車のドネーション一切を担当してくれる、大事なパートナーでもある。
Robert(GE)は中華料理のファーストフーズ(超群・チョーキン)を15年間かけてチェーン店として育て、その権利を販売し病院St.Lukes Hospitalの理事長や外国人専用の学校の理事長を兼務しながら、彼に言わせれば、その後ずっとロータリー活動に専念してきたという。奥さんにはたまにおどけたことをするが、普段は徳を感じる人物である。彼等ご夫婦との最初の出会いは、大阪で行われた世界大会であった。そして、ガバナーになったら、私たちの地区と友好地区を結びたいとし、来年のサンディエゴの協議会で当地区の本田GEに会いたいとの事。
アジア開発銀行の副頭取を退職したあるPGは、奥さんと一緒にいまだにロータリー活動のライフワークとして結核撲滅活動を行っている。そのような仲間たちと、ボランティア&フェローシップを優雅に楽しんでいる様子を見ると、日本人では味わえない世界を感じる。