markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

ソウルの地下鉄と風呂屋

午前中の工場視察が半日ずれたため、韓国の旧友のお父さんのお見舞いにゆく。ソウルは道が混んでいるため地下鉄を利用する。幸いホテルから地下鉄駅まで徒歩で5分くらい。



出勤時間にぶつかっているので混んではいたが、下町のためタクシーよりは半分ぐらいの時間で行ける。約10年ぶりのソウルのため勝手が違う。昔より地下鉄のラインが増えており、交差している駅では二層になっているので、ホームまで辿り着くのが大変。チケットの購入方法もディポジット方式で戸惑う。到着駅ではディポジットの回収もしなければならない。途中で乗り換えなければならず、駅名をハングル語と漢字と英語と駅番号でチェックする。駅番号は便利である。車内は小声ではあるが携帯電話は自由。日本と同じでメールをしている人も多い。イヤホーンでゲームや動画を見ている人も多い。笑をこらえている人もいる。日本との違いは無許可の車内販売や、物乞いがいる。お客が買っているところを見たことがない。しかし物乞いの人にコインを渡す黒人女性(アメリカ人)を初めて見た。彼女はイーテオンのアメリカ人基地の関係者のようであった。
不安の中ようやく目的地に着くが、日本と同じで地上に出ると方向感覚が狂う。ましてや知らない土地のため、景色や表示を観察するのに時間がかかる。カナタラマパサ(日本語のあいうえお)は3時間で学べるとのことで、以前勉強したので多少は案内板は読めるのだが。やむおえず友人に電話をして迎えに来てもらった。彼のお父さんは集中治療室におり、面会はできないとのことである。彼はまた急変するといけないとのことで病院に戻る。
まだ午後の約束の時間まで3時間ほどある。昨晩は夜中の12時ごろホテルにチェックインし、まだ風呂に入っていない。道路を隔ててサウナが見える。入湯料5,000ウォン(約400円)を支払い、ロッカーの鍵をもらい中に入る。歯ブラシセットを1,000ウォンで購入。脱衣場のテレビでは李大統領が演説をしているのを、裸でじっと見ている人たちがいる。ロッカーキーを腕につけ、熱い浴槽に足を伸ばす。身体が温まってきたので、サウナに入る。サウナの中は寝られるように一段高いスノコがあり、その上に薄手の布が引いてある。腰を下ろすと飛び上がるほど熱い。5分間の砂時計が長く感じる。水風呂に恐る恐る入ろうとすると、頭からダイビングする輩がいる。


身体を洗うにはシャワーと腰掛ける洗い場がある。シャワーの隣に小水用の便器が並んでいる。その隣で、脚を洗うのにタイルの床に座って洗っている人がいる。どうしても私にはこの状況がなじめない。そこから離れた場所にある洗い場に腰掛ける。石鹸しかなく傍のおじさんも石鹸を頭にこすって洗っている。シャンプーとリンスに慣れてしまった自分も、子供のころは石鹸で頭髪を洗っていたことを思い出し、ごしごし始める。石鹸を洗い流してもそんなにぱさぱさしない。洗い場の先で、解剖用の寝台のようなところに、マグロ状態であかすりをやってもらっている人がいる。ちょうどそのおじさんが終わったので、「あかすり」といって自分を指すと「OK、OK」とのこと。「OK」は万国共通言語だな。仰向けに寝て、お湯をかけてもらう。肌が柔らかいところは痛くてしょうがない。日本男児の沽券に関わるので、我慢する。横になり、次はうつ伏せになるのだが落ちそうになる。30分ほどで本当に一皮むけた気分になる。身体温めるためにもう一度湯船に入ると肌がひりひりする。番台であかすり代金を12,000ウオン支払う。日本円で1,000円もしないのでお得感が残る。
外はポカポカしているのでコートを脱ぐ。また地下鉄に乗り、待ち合わせのホテルに戻る際電話を受ける。出迎えがもうすでにホテルで待っているとのこと。