markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

村田稔雄先生特別講義


千葉商科大学の647教室でミーゼスとヒューマン・アクションを語るミーゼス読書会という講義が行われた。これはカナダ出身のマークさんからご紹介をいただき参加させてもらった。
様々な業界の方が約30数名が参加された。私以外殆どの方が、ミーゼスを代表とするオーストリア学派に興味があり受講されているようであった。私はマークさんがいつも言っていることをもう少し理解を深めたかったのが本音であった。しかし、87歳の高齢でかつ喉を患っているので丁度風邪で声がかすれているような状態にも関わらず、人間味豊かにかつ謙虚なお話に2時間聞き入ってしまった。


また、国学院大学の右近先生が前座を務められて、去る8月5日の厚生労働省が発表した最低賃金15円アップに関し異議を唱えていた。ただしこれは中央最低賃金審議会を通し、各都道府県が採用を決めるという手続きを取るそうだ。前々年度が9円、前年度が10円の値上げだったのが今回は大幅な上昇である。713円が728円になり、民主党の意向は800円から1000円まで引き上げる予定だそうだ。
この主たる理由は、生活保護を受けている人たちへの支給額が、働いている人たちの給与のほうが低いのでそれを是正するためだそうだ。
対策として政府のように最低賃金(最賃)を上げるか、または生活保護の支給額を減らすことだ。この最賃制度が出来たため、アメリカでは多くの黒人が就労の場を失い、失業者が増大しているとマークさんは言っていた。
日本でも同じで、映画館で足元を照らしながら案内する職員は最賃を守ると雇えないので、誘導灯だけに頼っている。最賃以上の付加価値の取れない職務には人を雇えないのである。だから就労の場が益々少なくなり失業者を増やす。そして政府は生活保護のための支給を行う。そうすると働いている人よりたくさん取っているからという理由でまた最賃を引き上げる。
現場の現実を知らないと公平の基準が狂う。
落語家や有名カメラマンなどのお弟子さん達も最賃を守っているのか? まさか! 小遣い程度で修業をして、そのうちプロとして独立し最賃レベルではない高額所得を得る一部の成功者生まれる。そうした競争社会での成功者は悪なのか、善なのか?
次回は、村田先生の講義の本題に入る。]