markdadaoの日記

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2013年国際協議会講演集より「ポリオの最新情報」

「ポリオの最新情報」(ブルース・アイルワード)

2011年1月13日、この美しい少女、ルクサー・カトゥーンちゃんが、インドでポリオに感染した最後の子どもと なりました。
これは、「インドではポリオ撲滅は不可能」という“世界的権威”の専門家たちの言葉が主要紙に掲載され た、わずか12カ月後のことでした。
ですから、今年、ポリオ撲滅における不可能に近い段階を、本当に成し遂げられるのかとまだお考えの方は、 インドからポリオをなくすために尽力したインドのロータリーのリーダーと10万人以上のロータリアンに聞い てみてください。不可能に挑むのがロータリアンであることを、インドのロータリアンは身をもって実証したの です。

残された最後のポリオ常在国である3カ国での最大リスクは、次のようなものです。
• ナイジェリアでは、国外への感染拡大を防ぐ必要があります。このため、保健大臣が新たな緊急オペ レーションセンターを立ち上げ、集中した予防接種活動を行っていきます。
アフガニスタンでは、予防接種従事者の現地へのアクセスを確保するため、対立している両派との 集中的な交渉にあたる新たな技術支援を手配しました。
パキスタンでは、今年の選挙に先立って暴力的事件が増加しており、これに対応するための多面的 アプローチが開始されました。暴力によって既に悲惨な影響が出ており、12月にはポリオ予防接種 従事者9人が殺害されるという事件がありました。

2012年に、これらの各地域でこれまでにない改善があったことです。
• この図は、ナイジェリア北部にあるカノ市とその周囲の州で、これまでで最も多い数の子どもに予防 接種を行ったことを示しています。赤い線は、予防接種状況が思わしくない地区でさえ、ポリオの感 染抑止に必要なレベルの接種率に近づいていることを示しています。
パキスタン北西部でも、まったく同じことが起こっています。これは、現在も継続中のキャンペーンが 大きく寄与しています。
アフガニスタン南部では、同様の調査が行えない状況にありますが、新たな交渉と作戦のおかげ で、この1年間、「到達不可能」な子どもの数が着実に減っています。
プレッシャーを増すようなことはしたくないのですが、非常に優秀な数学者たちがこれらのデータを分析し た結果、この勢いを保てば、ポリオの感染を2013年末までに世界中で抑えることができると結論づけてい ます。

最後に、ロータリーのリーダーが知っておくべき、非常に大きな進展についてお話ししたいと思います。過去 12カ月間のポリオ・プラスの進展、そして新しいポリオワクチンと診断法の開発のおかげで、今年4月までに、 ポリオ・プラスの完了のスケジュールを綿密に計画するための新しいプランが立ち上げられる予定です。この プランは、WHOの理事会によって、来週に審査が行われます。このプランでは、2018年まで毎年10億ドル 近い資金的支援を維持することが必要となります。しかし、一番大切なのは、このプランは、ロータリーの先 導の下、世界が最後の数カ所の「温床」地域で、撲滅を急速に完了できるという大きな自信が国際社会にあ ることを示している点です。