markdadaoの日記

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高山良二氏と地雷 その1

高山良二氏の講演内容

専門家が行う地雷処理を、何故素人の住民が行うのか?それは今までの一般のパターンは海外等からボランティアが手を差し伸べるほど、地元住民が蚊帳の外へ追いやることになるとの反省から世界初「住民参加型地雷処理活動」を行っている。
ポルボト軍、政府軍との戦闘で赤く印した地域(タイとの国境地域が多い)に地雷が多数埋まっている。
タサエンコミュニティー長の親たちが地雷を埋め、その子供たちが地雷を除去する(皮肉?)
地雷処理するデマイナーを募集。タイのバンコックへ行く方がカンボジアの首都ブノンペンに行くより近いので、多くの女子は生活の糧を得るためタイへ行きエイズとなるケースが多い。その防止のために、成るべく女子を多く(60%程度)採用するようにした。

デマイナー応募動機(22歳男性)「地雷処理という仕事」より抜粋

・・・・私は、私が仕事に従事できる人間だという事を、この社会に認めてもらいたいのです。それは、仕事が出来るよい国民として、そして、いくらかの暮らしの改善を手助けできる良い息子として認められることで、また一人の国民として地域の地雷処理問題を解決するための仕事につけることで、私はとても温かい気持ちになると思います。・・・・

採用されたデマイナーと。
対人地雷は人を怪我させる程度と言っているが、殺傷するものもある。

地雷の顔を見たらそのまま触らせない。午後2〜3時ごろ毎日誘爆させる。駄目な場合は慎重に信管を抜く。
この地雷を踏むと赤色矢印の下部が土の表面から腰高まで上がり、上の矢印から鉄片が飛び散り周囲はまるで機銃掃射を受けたようになる。

1Kgの荷重で爆発するものもある。地雷には踏むだけではなく、写真のように赤線のようにケーブルが引き出されており、それに引っ掛かって破裂するものもある。除去作業中下草を刈っていて、このケーブルに触れないように注意する。




高温多湿の環境下で気を失うデマイナーの女子。これらの反省から作業時間と休憩時間のアレンジを行う。

元ポルボト軍の生き証人と会話。ポルボト軍と国民軍が一緒に仕事をしていても、問題が起きないカンボジア人のおおらかさ。