内戦状況下のシリアから多くの難民が流出している。その数は人口2200万人で400万人以上が国外へ避難生活者で国民の約2割である。この原因となるシリア内戦は政府とその反政府、また宗教対立やその騒乱にISIL(イスラム国)や多国籍軍の参戦などで収拾は困難を極める。
そして主にヨーロッパでは難民受け入れ問題が起こっている。理由は治安や社会保障問題などなど。日本では対岸の火事よろしく、難民認定はとても少ない。しかし日本は国連総会で972億円の難民支援を行うことを発表した。
個々にはいろいろと批判もあると思うが、大事なことは、シリア政府が自国民の安全と平和を確保できないところにある。いつの世も犠牲者は無辜の民である。翻って、歴史的に日本の政府や官僚そして経済界、そして日本国民の大多数が、今の平和な日本を作っていることも事実である。
記憶が定かではないが、中国の鄧小平が日本の内政干渉に対し、「もし中国で難民が生じたら困るのは日本だろ」と発言をした。地勢的に日本へ流入する可能性は高く、10億の2割(2億人)が日本に辿り着いたら、3人に2人が中国人となり日本が無くなるだろう。
各国の為政者は必死で大多数の自国民の平和を確保している。歴史的に江戸幕府末期、清国のアヘンによる西洋社会の侵略への危機感から、無血革命に近い明治維新を実現し侵略の隙を与えなかった。戦後は日米安保を締結し奇跡的な戦後復興を行った。
反政府運動としてストライキをやったり、批判するのもわからないではない。そして政治家や官僚が尊大になって国の道を誤るのも困る。しかし、大学時代よりノンセクトの自分としては、今の日本の平和には感謝している。