markdadaoの日記

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ジニ係数0.4

昨日のニュースで中国農村部のジニ係数が0.4に近づいた事が記事になっていた。ジニ係数が0.4とは、社会騒乱多発の警戒ライン値であり、以前より沿岸部と内陸農村部の所得格差は話題となっていた。貧困な農村部の人たちは民工として都市部に出稼ぎに来ており、農民の現金収入は工場での賃金が66%にも上るとのこと。

鄧小平は1992年の南巡講和を発表した頃より、「先に豊かになれる人が豊かになり、豊かになった人は他の人も豊かになれるように助ける」という理論を展開し、中国の経済発展が始まった。そして20年が経ち、一握りの富裕層が生まれたにもかかわらず、相変わらず貧困にあえぐ内陸部が存在している。

中国共産党中央政治局の9人の政治局常務委員が実質的に13億5千万人の国家を管理しており、彼らは暴動直前の数値であるジニ係数0.4を無視することは出来ないと考える。
欧米の経済の停滞により、世界の工場として2ケタ成長をしていた中国の経済が減速し、彼らはどのような手段を講じるか推察したい。

基本的には鄧小平理論の実践であり、1,300万人と言われる富裕層から「豊かになった人は他の人も豊かになれるように助ける」として、合法的に多額の課税を強いることとなるだろう。これに背く、または欺く富裕層は身の危険を感じることになるだろう。従って早くて年内から海外へ資金の流出や、富裕層の海外移転が始まるのではないだろうか?

これは最近の歴史に事実があり、私が20数年前天津市の経済担当の副市長の葉さんにあった際、彼は華僑で「中国発展の為に」と国家要請に応えて故郷の中国へ戻ったが、しばらくして資産没収と監禁で苦汁をなめたと聞いた。
1,300万人(0.1%)を犠牲にしても、更には13億人以上の国民の所得を補てんできなくても、不平による暴動を抑えるスケープゴートがあると考えるのが妥当ではないだろうか?