「まえがき」から
すぐに役立つものほどすぐに役立たなくなるものだ。どうすれば普通の人々が高水準の努力を維持できるものか。
筆者の答えは「努力の娯楽化」。それが「努力」かどうかは当事者の主観的認識の問題。「本人がそれを努力だと思っていない」、これしかないというのが筆者の行き着いた結論。
為末大さんが言うには、「どこに到着をしたかというよりも、到達するまでのプロセスが楽しめる人は強い。『道中で報われる』、これがないとアスリートとして長くやっていくのは難しい」
「小説家 磯崎憲一郎」より
「要するに、何なのか」が常に求められている。正解がないなかに居続ける余裕みたいなものがなくなってる。
本当に僕らが人生を費やして考え続けなければならないものは、答えのない問いです。
バブル期以前のように紋切型が許された時代と違って、今は仕事でもプライベートでも何でも差別化が求められる。自分のコアな部分をさらけ出してやっていかなければならくなりつつある。
「ネスレ日本CEO 高岡浩三」より
「ブランドは広告でつくれない」を読んで、ブランドにニュースを創って、人から人に伝えてもらうということ。
マネージメント(経営)とは、遠く戦前にできた概念で、人を管理することを指す。今のマネージメントの概念は、基本的にはマーケッティングをしてどれだけ企業内で付加価値を生み出すか、あるいは企業外で創造をするかということ。
日本のように成長し、「特に欲しいものはない」という人が多い国で、みんながどれだけマスメデイァの広告を見て商品を買っているのか。
先に高齢化社会や小さな世帯になっている国でそういうものが流行れば、いずれ他の国でもそうなるのではないか、という仮説が出てくる。
自分たちの生み出したサービスによって、そのサービスが存在しなかった時よりも、確実に社会が良くなっていたら、相当気持ちがいいんじゃないかーーーそういう考えが、事業を決める上での根っ子にあったのです。
単に、善人が善行をするというのではなく、自分の欲求に基づいて、やりたいことと世の中の役に立つことを両立させるビジネスモデルを目指そうとしました。
「エービーシー・マート代表取締役 野口実」より
「好きだからやっているし長続きする」ということじゃないですか。強力な意志とか、自分を律するものがなくても、好きだからしている。
毎日コツコツ見て、積み上げて変化を感じていかないと、 「朝顔の観察日記」がちゃんとつけられる人じゃないと、小売業はなかなか難しいですよね。
「ウォンテッドリーCEO 仲暁子」より
自分の手の平に収まる程度の人材しか受けつけない「ダイバーシティおじさん」
ゴールドマン・サックスはすごいダイバーシティの会社だった。みんなが持っていた価値観というのは一緒で、みんな競争が大好き、お金が大好き、自分が死ぬ気で働くのが大好きという。その中に、黒人とかヒスパニックとか女性とかがたくさんいたというダイバーシティなのです。
みんなが共通の価値観をもったときに、ダイバーシティが大事になる。