冬の青空も幾分寒さを緩ませ、風もなく絶好の散歩日和である。甘楽町にある公園の駐車場へ車を止め、スマホにイヤホーンを差し込み、BGMを聞きながら歩き始める。
テニスコートでは何組かが、遠くの野球場では少年達の掛け声がする。こんな穏やかな良い日なのだが、散歩道は人影が少ない。ちょうど知人がベンチで休んでいたので、「良い遊歩道ですね」と声をかけると、「落ち葉をもう少し片付けてほしいな」という。
ここも人工造園で自然が管理されている。芝生は刈り込んであるが、落ち葉はそのまま。これが自分にとってはちょうど良い。都会の人はこちらへ来ると「田舎が良い」という。「ならばこちらへ引っ越せば」と思うのだが、働き盛りの人たちは就労先に困るのだろう。
この甘楽町は戦時中、東京の北区の疎開地だった縁で、友好都市となっているようだ。その北区出身の方が話しかけられ、リタイアーしこちらへ拠点を持ったとのこと。今は二重生活だそうだが、そのうちこちらへ腰を落ち着けるようだ。
川辺の水の音、杉の木の香り、落ち葉の上をサクサクと、朝日の暖かさ。いつものように、行きかう人にはスマイルで挨拶を。今日は1日素直に過ごせました。
