間が開いて、「私、障がい者です。」「あ、そうなの?」「それと少しテンカンがあるんです。」「じゃ、気をつけないとね。」「この間、電車に乗っていて倒れたんです。」
そのうち、向こう側の席の1、2歳の子が泣き始める。心配そうに覗き込み、その目で私を見る。「顔が変わらないですね?」「赤ちゃんは泣くのが仕事ですから」。彼女は納得する様に「仕事ですから」と繰り返す。「頑張ってね」と私は言って下車した。
実は「頑張ってね」はプレッシャーになるかもしれないので、他の言葉を探していた。意外とないものだ。しかし、社会にいて周りが言う、一般的な聞き慣れた言葉が良いだろうということにたどり着いた。