朝から不良対策でまる一日振り回された。中国から調達したトランス1台が問題を起こしたからだ。
直接の原因は巻線者の製造技術の未熟である。間接要因として円安人民元高と現地人件費の高騰により費用が増えているが、それを吸収することが出来ず経営者も製造品質を優先出来なかったのではないか。
価格はその商品の機能を適正に評価したものであるべきである。しかし相場とか過当競争により価格は低く抑えられる。そうなると手抜き工事が始まる。そして不良が多発し、結果として受注が更に無くなると言うマイナスのスパイラルとなる。
この問題となったトランスは、弊社で開発し適正価格で納入していたが、客先が価格低減を理由に転注した。しかし品質、価格、納期トラブル等で3社の外注を点々とし、最終的に弊社へ戻って来た。
弊社の開発した製造仕様とは異なり、コスト低減のため無理した設計仕様となり、その仕様で依頼を受けた。
反省すべきは、再度依頼を受けたとき、従来の製造仕様と適正価格に戻すべきであった。しかし、客先の要望を応える為、中国の協力工場を口説き生産を開始した。
つい相手が困っていると無理をしてでも解決しようとする。しかし、中国工場も弊社もそして客先も迷惑がかかってしまった。深慮遠謀をもって、安易な情に流されては駄目だな。