markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

吉野家の牛丼


富岡市のバイパス沿いにある吉野家の牛丼屋さんが3月末で閉鎖された。聞くところによるとすでに今年の1月には撤退を決定していたそうです。
狂牛病BSE問題が発生した時、吉野家はアメリカの牛肉にこだわり経営上困窮を呈していた。ライバル企業はオーストラリアの牛肉にシフトし急場をしのいでいたました。私はその時、1社依存や1業種依存による企業リスクの大きさを考えました。
しかし、BSE問題が下火になり吉野家の業績回復は目覚ましい勢いとなりました。その時は経営ポリシーをかたくなに守った企業の成功に感心しました。
今期の吉野家の予想以上の赤字原因は、アメリカ産牛肉にこだわり価格を380円に固定したことだと言われております。ライバル企業は吉野家の価格低減に対し、常に下回る価格を提示してきました。牛肉の原価構成比率がわかりませんが、アメリカ産とオーストラリア産でどの程度の差異があったのでしょうか?恐らく下回る価格設定はライバル企業を市場から淘汰させる政策価格であり、デフレ下における相互企業の体力消耗戦ではないでしょうか?
私たちの業界も原材料が高値で推移しており、またその価格を客先に転嫁できず企業の収益は更に悪化するでしょう。値上げをすれば受注はライバルに持って行かれるし、採算割れの受注は企業体力を消耗する。
毎日以下のような試行錯誤を繰り返している。
内職価格でとった受注に、追加で2mのACコードを付けなければならなかった。量販店では1本399円、予算は100円。納期は近づいてくる。「中国から安いACコードを購入し送付してもらおうか?」「でも日本の安全規格が通っているか心配だ。」「あっそうだ。3か月前に別のお客様へ約束の期限が来たのでと、ACコードを購入してもらっている。多分在庫を抱えているはずだ。」「着払いで必要数をすぐに送付していただき、支払いは売り上げと相殺してもらう。これで予算内に収まった。」
約10年前に発案し、各企業の不要不急材をネット上に作ったバーチャル倉庫にUPしてもらう。そしてお互いが必要な数をCash on deliveryで融通しあえば納期と価格で助かるはずだ。しかしいまだ同調者が少ない。何故だろう?