markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

努力と果実

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昨夜は東京出張のためか、9時半すぎには睡魔に襲われブログも書けず寝てしまった。都内での電車の乗り継ぎは、どうしても歩かなければならない。東京の人たちは良く歩く。群馬にいると数百メートル先だと車に乗ってしまうのだが。

今晩は18年勤めている日系フィリピン人の社員の家族と夕食を摂る。彼は日系3世で頭が良く、そして勤勉である。その結果フィリピンに大きな家を建て、新車と広い農地を持ち、市場(いちば)に2軒の出店の権利を持っている。そして今度はフィリピンの街中に、子供達の通学のための小さな家をローンで購入する。アパート代を払うよりは購入した方が財産になるという考えである。

彼のおじいさんは戦前、フィリピンで取れる砂糖などの研究に訪比した日本人の化学者であった。戦時中帰国できず、戦渦の中で殺されたそうだ。その子供達も敵国日系人として山野に身を潜めていたとのこと。そういう事で彼も高等教育を受けられず、早くから仕事を始めた。台湾で同じ出稼ぎに来ていた今の奥さん(看護婦)と出会い結婚し、日系人として日本へ仕事を求めてやってきた。

子供達は学校の休みを利用し、初めて両親のいる日本に来た。「日本で旨いものは何?」と聞くと即座に「ラーメン」と応える。テレビやゲームで日本のアニメを観るので、日本語もヒアリングはできそうだ。しかし話す事は出来ない。

娘さんは17歳で年末にはデビュー(18歳の記念イベント)をする予定で、これから医学系の大学へ通う。息子さんは14歳で将来は船に乗りたいとの事。写真の笑顔を見てもわかるように、彼はようやく本当の幸せを手に入れたように見える。

頭と身体を使って永年努力した分、神様は果実を与えてくれた。