markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

少年Hを観て


昼過ぎ少年Hの映画を観に行く。館内は私と同じようなじいさん・ばあさんが目立つ。このような映画はノスタルジーを楽しむだけではなく、若い人たちに戦争の悲惨と平和の大事さを知ってもらいたかった。
主人公の一人、H少年が小学生から中学生を演じるのに少し無理があったが、父親役の水谷豊の演技には惹かれるところがある。信念をもった生き方で、穏やかな口調で説く姿勢は良い。そして終戦直後の空白の時期を内省するところも良い。採寸をする時などの職人としての小気味の良いスピード感と、おとこ姉いちゃんの首つり現場までの走る演技もよかった。とても60歳の実年齢とは思えない。両親から聞いていた焼夷弾は、あのような筒状であることも初めて知った。
戦後の日本の復興は0からの再起であり、大正から昭和一桁の人たちのたくましい精神と努力に依るところが多い。私たちは戦争を知らないベビーブーマーであり、理屈上の平和を唱えているのかもしれない。今後領土問題などで近隣諸国との小競り合いがあったとき、私たちはどのようにその問題を判断し、どのような政治家に未来を託すのかを考えておかなければならない。