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markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

ワシントンハイツ 著者秋尾沙戸子

読後感想


最近の歴史の教科書内容は知らないが、私達の世代では戦前戦後の日本近代史がぽっかり穴があいていた。本屋へ寄り、関連書籍を見つけると購入することが多い。そこで「ワシントンハイツ(GHQが東京に刻んだ戦後)」を読んだ。
私は中学・高校を中央線の三鷹駅まで関東バスに乗り、そこから電車で荻窪へ通っていた。三鷹駅のバス停で黒人のアメリカ兵(?)を見ることがある。彼らはグリーンパーク(在日米空軍の住宅)で下車する。前に立つ黒人の手の甲の紫色(決して黒色ではなかった)と、手の平の肌色がその側面でくっきりコントラストされていたことが印象的であった。

内容は秋尾沙戸子が時間をかけ、多くの証言を元に記述し、一気に読んでしまうほど探究心をくすぐる本である。GHQの手による日本国憲法のお生い立ちなどは興味深い。
身近なことでは、子供のころの新宿でのDDTの白い粉の理由や、あの不味い脱脂粉乳や給食のパンのことなどの背景を知りえた。現在私達ロータリアンがフィリピンで栄養失調の子供たちへの栄養補給プログラムを実施していたが、その私達もアメリカの難民救済の恩恵を受けていたのだった。パンは朝鮮戦争終結により余剰作物になったアメリカの小麦が、給食へ振り返られた歴史があった。
ロータリアンとしては、海軍特攻隊であった千玄室氏が戦後、世界平和へ職業奉仕で貢献したことを次の言葉で記憶にとどめておきたい。「戦争は勝っても負けても惨め。人殺しは愚かなことです。それを何とかして止めることが、生きて帰ってきた私に課せられた使命だと考えています」
「文庫版あとがき」518ページから529ページは東日本大震災の3.11からの著者の考えが述べられている。是非、団塊の世代の友人たちにこの「あとがき」にも目を通していただきたい。