知人Ａさんの設計で3.5KΩ入力のアウトプットトランス（出力トランス）の試作が完成した。これをVOXのギターアンプに載せ換えテストをするため、館林のアンプ製作者であるＡ君等のライブスポットを訪問。
ＶＯＸアンプのヘッドとスピーカーはマーシャルを用意し、聴き比べをする。
「第1印象は音の抜けが良くなった」とのこと。トランス一つで音が変わることを知る。ギタープレーヤー（ユーザー）の意見では「低音域から高音域まですべてカバーしてくれている。むしろ低音域が出すぎかと思う。」
そこで質問を「それならば、従来の方が好いのか？」。「いいや、音域の広い方がコントロールしやすい」とのことであった。
「バッキングをした際、低音域が出て、なおかつ高音域の「シャリ」と言う音が出るのが良い」との結論であった。更に「チャー、ジェフベックなどもコピーできる音質を得られる」と喜んでいただけた。
私の印象では、Jimi Hendrixコピーの音質や、低音のＥ線、Ａ線の音にリアリティーを感じられた。
うちの会社ではベテランの巻線者がいるが、彼らの仕事は年々減りつつ、その技術の伝承する機会を失ってゆく。これを何とか生かしてゆきたいので、真空管ギターアンプのトランスはレアー巻きであったり、巻線技術を要することで適している。従って、これらのトランスを受注する機会を作りたいという願いがある。
