markdadaoの日記

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経済講演会


地元商工会議所主催の経済講演会が「最近の経済情勢について」と題し、日銀前橋支店の竹澤秀樹支店長が講演を行った。
昨年の10月に就任されたとのことで、現在の経済をどのように読めばよいのか興味があった。また、先々週前橋RCの新会員セミナー新会員セミナー(前橋RC編) - markdadaoの日記で、名刺交換をさせていただいておりました。

短観業況判断DIでは群馬は横浜に次いで日本で2位とのこと。しかし輸送用機械(自動車産業)の業況は良いが、卸・小売業は悪化している。
2008年後半のリーマンショック以降鉱工業の生産・輸出は回復してきたが、2010年中盤より右肩下がりになってきている。
今年の景気見通しとして、世界経済は新興国・資源国に牽引されながら拡大が予想される。わが国も穏やかな回復経路に復してゆくとみられる。
しかし銅などの資源、穀物の価格がすでにリーマンショック以前より伸びている。これは新興国の旺盛な需要も一要因である。ただし石油は過去のピークであるバレルあたり150ドルに対し、現在はまだ100ドルである。
輸入価格を左右する為替レートは、昨年のデーターによると、円ドルレートと日米金利差がリンクしているように読める。したがって昨年後期から日米金利差が縮まり、現在は円高が止まった状態ではあるが。(円安に振れる傾向が出てきている。)
これらの原因と対策のためにG20が研究グループを組織して調査に入った。(そのリーダーは日銀関係者)
2010年10月に決定した、包括的な金融緩和政策として従来の国債購入だけではなく、不動産投資信託等の購入も行い、景気回復と低金利に向け対策をしている。日銀の考えは、緩やかな経済成長を育てることを主眼に、過去経験しなかったことも手掛け始めた。日銀の守備範囲は銀行の中の銀行であるため、各企業の体力をつけることを念頭に置いていた。
日本企業が海外へ進出し日本が空洞化する懸念に対し、イギリスの例を挙げ、大英帝国時代世界へ進出し、利益の源泉を残している。イギリスの凋落した今でも海外から収入を得ている。