markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

九州国立博物館とその周辺

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あいにくの小雨の中、天満宮参道を上り太宰府天満宮へ入る。太鼓橋を渡り右手に手水舍のすぐ傍に鹿の彫刻がある。その同じ柵内の雑草の中に、無造作に置かれた白いプラスチックの椅子があり「誰かが置き忘れたのかな」と思わせ、場所柄ちょっと違和感を感じる。観光案内をしていただいているFさん曰く、「戦時中、鉄などが徴用され大砲など武器に使用された。これはプラスチックに見せかけたブロンズであり、二度とそのような時代に逆戻りしてはならない、平和の訴えである。」手を伸ばし椅子の背を叩いてみたら、確かにプラスチックのそれではなかった。

作:イギリス出身のサイモン・フジワラ

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境内を右に折れ、時期になると古代の衣装をまとったイベントが開かれる「曲水の庭」の前に九博入り口がある。その長いエスカレーターで登りつめると、高台にガラス張りの巨大な建造物が現れる。左手は小雨に薄煙った森が趣きを見せている。

が、晴天ではガラス張りの博物館に映った森めがけ、鳥たちは激突するそうだ。それを防ぐため、中央にある搬入口の大きな軒先の上にフクロウの像が森を睨んでいる。しかしFさん曰く、「最近、鳥たちは偽のフクロウと見透かしたようで効果が落ちている」との事。常設展示場の片隅にガラスと闘った鳥たちの勇姿が剥製となって飾られている。

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博物館の室内は3階まで吹き抜けとなっており、建物自身も大きな作品である。4階の常設館は文化交流展示室となっており、各国からの文化や人的交流は地政的にもここが突出している。この地域を掘ると遺跡が無尽蔵に現れると聞く。日本は単一民族と教わってきたが、それは戦時中のプロパガンダの歴史でしかない。中国から鑑真和尚は日本へ帰化したり、幾たびかの国家間での争いの後、多くの戦士が土着した歴史もある。

 

本殿の奥を進むと「お石茶屋」があり、その先に煉瓦積みのトンネルがある。ちなみにこの煉瓦積みはフランス式であった。この「おいしさん」は筑前三美人の一人と言われたほどの器量好しだったそうだ。

 

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