markdadaoの日記

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「ホセ・ムヒカの言葉」を読んで

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先般のcop21のパリ会議でも論争の一つとなった、「途上国も先進国と同じ豊かになる権利がある」という、「途上国が先進国の消費モデルを真似すること」である。これでは、例えば中国やインドが先進国並みに乗用車を保有し、排気ガスを撒き散らすのであれば、地球環境の改善はなされない。同じ地球という惑星に住んでいて、一緒に地球をダメにしてゆく。
その解決策の一つとして、ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領による、リオ会議における「もっとも衝撃的なスピーチ」は、これらの概念を変える大いなるヒントがある。
 
「人類がこの消費社会にコントロールされている」
「私たちは発展するために生まれてきたのではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです」
しかし「消費を止めれば経済が麻痺し、不況となる」、という悪循環にいる。「だからこれは環境問題ではなく、政治問題だ」と訴えている。
そして有名な言葉が続きます。
「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」。
「これは、この議論にとって文化的なキーポイントだと思います」。
「改めて見直さなければならないのは、私たちの生活スタイルだということ」
「発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません」と結んでいる。
 
この話を聞いて拍手こそするが、果たして自分はどこまで消費文化から脱却し、シンプルな生活に価値を見いだせるかわからない。しかし否応無しにこの価値観こそが、人類を永らえる手立てだと今は思う。

 

世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉

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