markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

海外テレビドラマ

海外テレビドラマのアクション物やサスペンス物をよく見る。日本のテレビドラマと違い、映画のようなリアル感があるのが良い。

海外ドラマの中ではアメリカ物が多く、夜の路地裏などの描写は、いつ殺人事件が起きてもおかしくないほどハラハラさせる。しかし、実際のアメリカの町を歩くと、残念ながらそのような印象は無かった。むしろ昔の中国やフィリピンの路地の方が怖かった。

殆どのテレビドラマは空中からの俯瞰撮影から始まる。都市であれば摩天楼のビルの真上から、海辺では海岸沿いを飛ぶヘリコプターからの映写が多い。空中から写すことは何の目的があるのだろう? ドローンが売れる原因のひとつになるのじゃないかな。

不思議に思うのは、日本より治安の悪いアメリカで、俳優が車から降りる時、ほとんど窓ガラスは開けっ放し。車を停め、窓を閉めてから犯人を追っかけるのでは、様にならないからだろうが。そして、犯人に逃げられ車に戻ってきて、窓ガラスが空いているのに一度たりとも盗難事故はない。かってスティーブ・マックインの「華麗なる賭け」では車の鍵を閉めて、もう一度ドアノブを引いて閉まっているのを確認するシーンを思い出す。

もう一つ不思議なことは、犯罪現場で犯人の指紋が取れると、コンピューターで指紋検索し、大体が1分程度でマッチして犯人のプロフィールが映し出される。もし良くわからない子供がこのシーンを観ていると、「登録されている悪いことをする人たちは少人数で、指紋を事前に取られている」と思ってしまうのでは? 子供の頃の私は、アメリカドラマの「パパは何でも知っている」を最初に観て、アメリカ人も日本語がしゃべれると思ったようだ。後で知ったのだが、この「パパは何でも知っている」はアメリカの裕福な生活を戦後の復興中の日本人に見せ、アメリカナイズさせようとしたプロパガンダだったとのこと。

日本のテレビドラマでは今でも、犯人を追いかける際「待てー」と言い、アメリカのそれは、「Stop」とか「Wait」とか言って追いかける。犯人とおぼしき相手を捕まえて「何で逃げた?」と聞くと「追いかけてきたから」と応えるのだが。多くの人は警察官が追いかけてきたら、開き直って「何だ?」とは言わず逃げようとしたい。それはちょっとでも負い目があるからで、この問答は現実的で面白い。

サスペンス物は、ラストシーンで主人公が謎解きをして犯人を示す。現実は問題を少しづつ解きながら、真犯人に辿り着くのだろう。それを事細かに描写すると、途中で視聴者は犯人が割れてしまいドラマがつまらなくなるからだろう。

イギリステレビドラマの「名探偵ポワロ」での犯人は、全てと言っていいほど「お金や財産」が目当てで殺人を犯す。大航海時代で巨額の富を得た子孫達の、財産をめぐっての争いが原因であり単純なのだが、アメリカドラマと違って一話が長いので、犯人の確信がもてず、最後のポワロの謎解きを待つことになる。