markdadaoの日記

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静かな統一地方選

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静かな統一地方選の最初の日曜日を迎える。あいにく空は今にも泣きそうな様相で、菜の花畑の向こうにある桜は最後の美しさを押しとどめている。

この富岡市はその昔は立候補者陣営のことを◎◎食堂とか言って、市民があちらこちらに晩ご飯を食べに右往左往した時代がある。その反動から数十年経って誠に静かな選挙戦となっている。

もともと地縁、血縁の縁故頼みか、相手候補者が嫌いだから対立候補に票が集まる等といった票での動きしか目立ったものはなかった。それでも各立候補者陣営が確証のない選挙戦の中で活発に動いた故に、投票率もそこそこ維持できていた。

しかし、民主党が台頭した後の期待感が崩れ去り、元に戻った自民党保守の安定度の高まりに、市民がこれ以上の変化を求めるエネルギーは希薄化している。それが地方にも波及し、唯一自民党公認派だけが勢いづいているだけのようである。

統一地方選の無投票当選率は2割を超えているのは、現職が日々仕事をきっちりやっており、新人の立候補のやる気を失くさせているのか、または有権者が変化を望まないからだ。そのディメリットとして150人以上の地方議員による政務活動費の返還がここへきて行われている。これはもちろん選挙において痛い腹を探られないためであろう。しらを切る議員または、問題意識が薄い議員も潜在的にはまだまだいるだろうから、たまには選挙で交代してもらうことも意味があるのだが。

争点の少ない選挙に知識人は嘆くのだが、私が知る限り大きな争点を掲げての選挙戦は、ほとんどこの地にはなかった。立候補者の強い個性とそのリーダーシップにより周囲が引き入れられ、大きなうねりを作れる候補者が勝ちをおさめてきた。昔は票を取りまとめられるとか、票が読めるとか、いわば選挙ゴロのような輩が多かったが、最近は少なくなってきた。

何故、新聞社の読みが良く当たるのかは、各陣営を廻り生の情報を入手しているからだと思う。有権者の9割以上は選挙事務所もいかないだろうし、まして事務所に行っても対立候補の事務所までも足を伸ばす人は皆無に近い。だから情報が少ないので、ネット上の情報はそれなりに価値があり、その評判が有権者には参考になる。

従って、これからの選挙は立候補者本人またはそのファンが携帯電話やメール、SNSなどを活用して、丁寧に一票一票積み上げて行き、どこかでブレークスルーする方法に変わりつつある。ネット社会は良いことも悪いことも、すぐさま伝播しそれが主流となって情報が走り回るからだ。