最近、ブログが読後感想文のようになってきた。あまりクリエーティブでないのだが、感じたことを残すこともそれなりに意義があるだろう。
今回は「粋」という言葉に惹かれて手にとった本だが、ノウハウ書ではなく著者の経験による死生観が読み取れる。著者は講演や執筆で有名な帯津良一ドクター。
ホリスティック医学の権威者で、その定義は日本ホリスティック医学協会によれば以下の通り。
- ホリスティック(全的)な健康観に立脚する
- 自然治癒療法を癒しの原点におく
- 患者が自ら癒し、治療者は援助する
- 様々な治療法を選択・統合し、最も適切な治療を行う
- 病の深い意味に気づき自己実現を目指す
西洋医学は臓器を見る医学であり、中国医学は臓器と臓器との関係を見る医学。つまり「隙間」に着目するのが中国医学。
がんの治療法の大家であるカール・サイモントン博士は、ある患者から「あきらめない気持ちと執着とはどこで線引きをしたら良いか」という質問に対し、「治るんだという気持ちはいくら強くてもいいでしょう。でも、その脇の方でいいですから、いつでも死ねるという気持ちを持って欲しいのです」と応えた。
「理想の大道を行きつくして、途上にたおるる刹那に、わが過去を一瞥のうちに縮め得て始めて合点がいくのである」夏目漱石の「野分」という小説の一節。高い志をもって今日を一生懸命生きることだけを考えていれば、転ばぬ先の杖はいらぬ。
「粋」の定義は「あかぬけして(諦)、はりのある(意気地)、色っぽさ(媚態)」
「内にダイナミズムを抱き、外にダンディズムを発揮して、健康で粋な人生を」