markdadaoの日記

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元兵士が語る靖国問題

戦場体験キャラバン: 元兵士2500人の証言から

無色・無償・無名をモットーに全国規模で、元兵士の体験談の聞き取りを行う「戦場体験放映保存会」が編集した「戦場体験キャラバン」を読む。そこに「靖国問題」をある元兵士が語っている。

餓死の場合はね、一月も二月も飢えに苦しんでいる。その時はまだね帝国軍人ですよ。苦しいんでいてもまだ生きているんだからね。だけどね、じゃあ特攻隊員と同じように、死ぬまであと2時間半位の時になった時に、要するにもう完全に食べ物がなくて、もうすぐ自分は死ぬなと考えた時にね、果たしてね帝国軍人であったろうか、ということなんですよね。私はだから、その結論を、帝国軍人では、なくなっている、つまり帝国軍人というものに対する怒りを持って死んだんだと思うのですね。要するにね、天皇のためとか、大日本帝国のためとか、そういう帝国軍人はそこで消滅するんだと。要するに最後は怒りを持って死んだんだと思うんですよ。この怒りを持って死んだんだっていうこと、これがね靖国問題にもかかってくるわけですよ。今の政治家はね戦争のことを何も知りませんよ。それで戦争のことを知らないだけじゃなくて、戦争のことを知ろうとしないんだ。勉強しようとしないんですよね。だから戦争でどういう気持ちで日本人は死んだのか探求しないでね、靖国神社にお参りすればいいんだという、そういうこと言っているわけですね。戦死した人の慰霊をするのは当然であると。俺は帝国軍人なんかじゃないんだ、俺は大日本帝国から殺されたんだと。靖国神社に奉られている戦没者はみんな怒っているんですよ。その怒りを知らないでね、靖国神社をお参りするなんていうのはね、これはとんでもない間違いだと思うんですね。どうして日本人の戦没者の怒りを理解しないんだと。

 他の元兵士も死ぬ時に「お母さん万歳」だとか「天皇万歳」などあまり聞いたことが無いと言っている。誰のために死ぬのかわからなくなった狂った兵士は「ヤシの葉万歳」と駆け回ったと。