markdadaoの日記

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外国人労働者

我々団塊世代が75歳以上となる2025年には、介護職員が30万人不足するとのこと。その欠員を外国人技能実習生で補おうと厚労省は考えているようだ。ただし、気短かなじいさん等を相手にする訳であるから、日本語の能力が求められている。

技能実習生は現在約15万人受け入れられ、期間は3年間となっているが、これを5年間にする案も出ている。しかし、日本の生産従事者は高齢化とともに更に様々な業種で激減する中、技能実習制度だけに頼るのはいささか心配である。

技能実習生は外国人単純労働者ではなく、技術移転が目的であると関係省庁は言っている。現在中国を筆頭にベトナム、タイ、フィリピン、インドネシア等の国々から技能実習生が来日。介護の技術移転に即応できるのはタイぐらいではないか?タイは逆ピラミッドの人口構成であり、日本の介護制度を学ぶニーズがある。中国を除く他の国は平均年齢の低下が進んでおり、老人介護の需要は少ない。

この制度に対し、日本国内では賃金未払いと長時間労働から、人権問題として批判を受けている。一部現場では、3年間で出来る限りの所得を得て帰国したいという研修生の思いが、残業単価を減らしても働きたいとして労働基準に違反することもあるようである。そしてそれらを監理する団体が、その監理能力を超え全国展開する人材派遣業のような事を行っているところもあると聞く。それら不正防止の為に14億円も投じて、入管を管轄する総務省厚労省が監督機関を新設すると言う。

何度も書いているが、関係省庁が外国人技能実習生を建前で制度化するのではなく、外国人労働者受け入れのルールを設定した方が良い。何故、技能実習生が3年目を迎える頃、また外国人観光者のためのビザ免除緩和により入国後ランナウェイ(逃げる)するのか、この事実を知るべきだと思う。ここには需要と供給が歴然とあるからである。