markdadaoの日記

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「セーの法則 再検討」の概略

時間が経ってしまったが、2013年8月18日の長野県原村公民館での村田稔雄先生の「ミーゼスに関する特別講義」の中で、「セーの法則 再検討」の概略を以下の通り自分の覚え書きとして記す。

セーの法則とは「供給はそれ自身の需要を創造する」という古典派経済学の仮説。そして「成熟した経済圏の間で、不況時にしばしば自国通貨の切り下げ競争が行われることがある。自国通貨の価値を相手国の通貨より引き下げることは一見、自国の購買力を損なうように思えるが実際には生産増を通じて購買力が増すこの現象は、セイの法則が示す[生産力の増強が購買力の増強につながる]」。これはまさに今の日本の円安誘導の狙いのようである。

Supply create 「供給(生産)は、その需要を自ら創出する。」そして「産業一分野の成功が、他の全分野の成功を促進。他国にも波及する。」との事。現在、輸出企業である自動車関連が大きな利益を上げているが、これが他の分野にも波及すると理解するのか?

サプライサイド経済学:良い政府とは「生産を刺激」し、悪い政府とは「消費を刺激」する。そして供給力強化のため下記政策をとる。

(1)企業減税(2)家計減税(3)規制の緩和・撤廃(4)「小さな政府」の実現。

セーの法則の現代的意義

  1. 不況は資本主義に固有な欠陥に起因しない。
  2. 不況は貨幣供給では解決不能。
  3. 経済現象分析には、貨幣と実物両面の分析が必要。
  4. 不況の解決には、物価・賃金の弾力化が必要。
  5. 市場経済へのあらゆる干渉を排除。
  6. インフレ主義者と拡張主義者は失敗する。
  7. 金本位制度の推奨。
  8. 国際収支の黒字重視は誤り。

ミーゼスの言葉

  1. 人間は、目的の選択と、その目的達成に用いる手段の選択が許される限り自由である。
  2. 市場経済がもたらす自由以外に、自由は存在しない。
  3. 自分自身の計画に従って、人生を形成できる限りにおいて、人間は自由である。