markdadaoの日記

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「熱中症」の対策

立川の石井医師による暑熱順化(熱中症対策) - markdadaoの日記熱中症の続きがありますので、記載します。

 ここのところ外来ではジーさんん・バーさん、そして普通の患者さんたちに、前回の暑熱順化のことも含め相変わらず説教をしています。女房から、「 具合の悪い患者さんに講釈垂れてどうするんだ?!」と言われますけど。「患者さんは辛いんだから…」,確かに一理ある,少しは反省しろと…。そりゃあ,僕だってくどいけど,患者さんの方だってさああ…。
 毎年毎年おんなじことを言ってるのに聞く耳を持たない彼ら…。彼らを含め,外来の患者さんに熱中症は「睡眠不足」と「身体の水分不足」と言ってます。皆さん方もそうでしょうが,多くの人は一晩中エアコンをつけて寝ることには、抵抗を感じられるのではないでしょうか。 ただ,夜中に何度も起きて、つけたり消したり…。それだけで睡眠不足になると思います。医学的に終夜エアコンにあたること自体の功罪は私自身も良く解りませんが…。
 私は25年以上,高校生クイズの随行の医者として炎天下の予選会へ行ってます。具合が悪くなる高校生の大半は睡眠不足ですね。そんな経験もあり、前述のような意見を持ってます。「寝るときはエアコンの温度は28℃に設定して,厚い布団を横に置いて寝なさい。 肩や膝が風にあたって冷えるというのなら,春や秋に着る寝巻でも着て寝なさい」というのが私がこの時期、彼らへのアドバイスです。

 私が敬愛する曽野綾子さんが、以前産経新聞に掲載されましたオピニオン(398) 透明な歳月の光 「忘れられない刺激が必要」というコ ラムを拡大コピーして、この季節は,待合室に置いております。一部抜粋させて掲載させていただきます。

『年寄りになると,暑さをあまり感じなくなるらしい。…。熱中症は,私の体験ではかかっても少しも辛くない。私の顔が急にお酒を飲んだように 真っ赤になったので周囲はわかったらしいが,私は自分の顔が見えないから平気だった。ガンコな年寄りにどうしたら,冷房をつけるように,水を 飲むようにさせられるか悩んでいる人が最近増えた。今日は特別暑いといっても,「そんなに暑くない」「この温度計が狂っている」とまで言う始 末だという。人が他人の言葉をしっかり記憶するようにさせるには,忘れられないような刺激を与えるほかはない。「お母さん,エアコンをつける もつけないもご自由ですけどね。死ぬ時はしっかり干物になるように死んでくださいよ。死んで臭うなんて人迷惑ですから,1年も2年も干からび たまま世間にはわからない様に死んで,ずっと年金をだまし取れるようにして下さいよ」とでも言えば,かっとなって,あの嫁に年金を取られてな るものか,とエアコンをつけるだろう。…。』

このコラムの中にはさりげなく熱中症のkey wardsも書かれていると思います,「私の体験では、かかっても少しも辛くない」ってところ。高齢になると特に症状がなかなか出にくいと思います,しかし,症状が出れば既に後の祭り,その時は何をしようにも後手に回ることが多いでしょう。高齢者は予備能力が少ないから。不謹慎な言い方ですが,高齢者には「死」という単語も入れて,厳しい言い方をしなければ通じないと感じております。