markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

任意整理

関東甲信越では今日梅雨明けとなった。数日前より「熱中症」に注意するようにとの事で、水分補給に心がけた。
朝、近所にある富岡総合病院へ材料商社の社長の見舞いに行く。当初高崎総合医療センターへ大腸がんの疑いがあるとのことで入院した。ここではこの手術が出来ないとの事で群馬大学病院へ転送される事になっていた。しかし手術が混んでおり2,3週間待ちとの事。しかし症状が悪化し、至急オペが必要とのこと、あちらこちらを探した結果、この富岡総合病院で6月27日に手術が行われたそうだ。幸いガンの転移もなく、術後は定期検診で再発を防止するとの事。そして今日から固いものが食べられると喜んでいた。奥さんも体調が悪いとの事で、昨日私の留守に病床から会社へ電話があった。
この社長は年齢が一回り先輩だが、40年来のお付き合いがある。当時ある取引先企業の倒産にあい、任意整理が完了するまでその倒産企業の財産を保全するため、そこの企業の社員を数名雇用しなければならなかった。当時は債権者平等のルールなど有名無実で、暴力団に不渡り手形を譲り、彼らは脅しで商品や帳簿類を奪い取る事があった。その倒産企業の維持管理をする原資を作るため、その企業の商品を希望のある債権者へ販売する際、多くの債権者の感情を押しとどめながら、債権者副委員長だった私がこの社長に販売を促したのが縁で、その後仲が良くなった。
当時はこちらも20代半ば、その社長は30代半ばでお互い怖いものも無かった。とても今では信じられない行動を、任意整理が完了する1年間良くやった。おかげで40%程の配当が出来たのは、債権者委員長の器量であった。
今では、企業再生とかで弁護士先生が調停し、債権者への配当など期待が出来ない。財務省金融庁が管理監督する金融機関に「担保はとっても、リスクは取るな」という指導を行っている。中小企業の経営者は連帯保証のおかげで、市場撤退も出来ず借金まみれになり、債権者にとっても最悪の状況を作っている。新自由主義の発想からすれば、政府は市場への介入をほどほどにして、金融機関にリスクを取った事業を推奨すべきである。リスクの無い事業を継続する日本の金融機関は、世界での競争に勝ち残れるのか疑問である。