markdadaoの日記

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でんさいネット


「でんさいネット」とは全国銀行協会が設立した電子債券記録機関「全銀電子債券ネットワーク」のこと。手形に変わる決済手段とのこと、ある客先からこの「でんさいネット」で売り上げを支払われることになった。
これは中小企業者の資金調達の円滑化を図るための電子記録債権法による金銭債券。電子記録機関の記録原簿に、発生(支払い)や譲渡を電子記録することで効力が発生する。メリットとして手形ならば集金に訪問したり、簡易書留で手形を郵送する費用がなくなり、印紙税も発生しない。そして、必要な分だけ分割や割引が出来るとの事。
そこで、申し込みを行い利用者番号を入手する。その他割引に必要な資料も事前に準備するのだが、多くの書類にヘキヘキする。更に追い打ちをかけるように、電子債券というのは名ばかりで、例えば割引の際20桁の記録番号を手書きし、押印をしなければならない。日数も通常は翌日でも対応できたのに「でんさい」は1週間かかる。
Web siteでペーパーレスと思っていたのだが、これでは従来の紙ベースの方が作業が楽である。セキュリティーを高めるために煩雑なパソコン操作の他に、手書き書類と押印が必要とは、何のための電子化だが解らなくなる。
もっと問題なのは、このでんさいネットを奨励する銀行の行員そのものの体験が無く理解されていない。導入の対応はサポートデスクまかせで、日常の連絡も行員らにはメールのアドレスすら無く電話での応対となる。リスクは取らず担保をとる金融庁の指導下にある一部上場の金融機関は、一般企業とかけ離れた世界にあると感じざるを得ない。