markdadaoの日記

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ギター用真空管アンプ作りのアドバイス

アンプビルダーの友人のA君から、うちのトランスのお客さんへのアドバイスを以下の通り記します。内容を読んでみますと、真空管アンプ作りの奥行きの深さを感じます。このようにしてそれぞれが音の探求をしています。スピーカー、真空管そしてトランスのパーツ選びと合わせて、回路の組み立て方法によって、音の好き嫌いを選んでいるのでしょう。

往年のフェンダー、マーシャルの名機も年代によりB電圧は結構変更されています。個人の好みの問題もあり、それぞれ何Vがベストとはなかなか言えないのが実際のところです。実際に同じアンプでB電圧を変えて、鳴らしてみるのが一番と思います。
今回、例えば350VのB巻線に320Vのタップを出しておき、トグルスイッチ等で切り替えてみたらどうでしょうか?また完成後に二種類のB電圧ごとに、細かくバイアスを変化させベストポイントをさがすことも、やってみる価値があるはずです。
同時にご存知の通り、整流管例えば5AR4から5U4への差し替え等により出力B電圧は大きく変わりますし、さらにダイオードに変更すればトーン自体、かなり違ったものとなります。
シンプルなアンプ回路で、そのあたりのバリエーションのなかから理想のトーンを探すのも、手間はかかりますが興味深いと思います。
ただし、私のつたない経験から言えば、6V6に限らず最近の真空管は、そこそこ無理をさせるとあっけなく死んでしまうことが多いような気がしていますので、ご注意下さい。

また、今回ドライでラウド、歯切れの良いトーンを理想とするなら、カソードバイアスや整流管は似合わないかもしれませんので、念のため。ただしカソードバイアスの心地よさも別の機会に試してみてはとお奨めです。これもカソード抵抗値を大電流の可変抵抗器を利用したりしてベストポイントを探します。

NFBについては抵抗値を変えたり、切断したりといろいろやる価値はあると思います。

アンプ作りは、地道なカットアンドトライ的な作業の積み重ねではないでしょうか?検討をお祈りいたします。

A君のアドバイスに従い、B電源回路に予備タップを出してユーザーに音の比較をしてもらうことにしました。現在その電源トランスを製作中です。
協力:トランス事業 - 変圧器・トランス・フィルムのアテネ電機