markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

病院内での権限

約1ヶ月で母のリハビリテーションが終了し、東京の実家へ戻ることができた。自宅では母の生活動線をバリアフリーとして、床がすでにフラットに工事されていた。
今回の母の入院で病院の一部ではあるが実態をかいま見た。病院の命令系統のトップはドクターであり、他の業種と比べ絶対的な権限をもっている。しかし飛行機のクルーの中でキャプテンが全ての絶対的なリーダーであることと似ている。看護師等関連業務を行っている者は命を預かっているので、患者の意見よりドクターを注視しているようにみえる。
事例として、患者が胃腸の不調を看護師に訴え整腸剤を要求する。痛みに耐えながらベッドで薬の届くのを待っていた。2時間近くなるので再度要求をするがただ「待っててください」とのこと。階下に薬剤部があるため、直接取りに行こうとする私を押しとどめ、看護師がドクターへ督促に動く。30分程経過し看護師が「夕食時に薬を渡すので、それまで待つように」と伝言する。夕食時が近くなり、食事が出来るかどうか心配である。そこへ看護師長がやってきて、「いつも飲んでいる薬の中に整腸剤もありますよ」と顆粒の袋を抜き取って教えてくれる。「ならば、この整腸剤は食事前でも飲んで良いですか?」と聞く。このようなやりとりを日常的に繰り返していた。
ドクターと相談をすると、「退院日は患者が決めてよい」との言質を得て、今日実現した訳であり、病院はトップと話をしないと決まらないことが分かってきた。前の病院では患者の間違い防止のため、手首に名前の入ったプラスチックバンドをしていた。退院後まだ手首に巻かれた腕輪を見て、もう少し気遣いが欲しいと思った。
素人の私たちでは及びも付かない医学判断があるだろう。しかし人間としての尊厳という大げさなことではないが、ドクターの指示を待つだけではなく痛がっている患者のカルテを見て、薬の種類からアドバイスは出来るのではないだろうか?看護師と患者は日々密接に付き合いをしており、そのコミュニケーションから相互の気持ちを察することはできるだろう。しかし、ドクター抜きの応用動作は厳に慎んでいる。たとえ胃薬一つでも。