長年、ロータリーの優れたリーダーたちを見てわかったことは、彼らはオーケストラの指揮者のようなリーダ ーシップ・スキルと気質を備えているということです。オーケストラにさまざまな楽器や才能を持つ演奏者が 集まっているように、ロータリーでも地区やクラブのリーダーは、さまざまな能力、関心、経験を備えた人々で す。
オーケストラ指揮者のリーダーシップ・スキルに注目してみましょう。
1. 準備ができている。指揮者は、演奏する音楽についてよく知っています。楽譜をよく理解し、優れた リーダーになるために、毎日練習し、勉強を積みます。最高の演奏に欠かせない一つひとつの音符 や記号を把握しています。自分の準備も整えるとともに、演奏家の準備も整えます。
2. 耳を傾ける。偉大な指揮者は、常に耳を傾けます。少しでも音程が外れていればそれをキャッチでき ます。音の組み合わせを聴いて、絶妙なコンビネーションを生み出すことができます。聴く耳を持ち、 それに対して反応する能力を備えています。
3. 分かちあう。オーケストラのリーダーは、自らの経験を分かち合い、自分の知識や訓練に基づいて 指導を行います。リーダーが音楽のテンポ、ボリューム、そして雰囲気を決めますが、いつも分かちあ いの心がなくてはなりません。
4. 励ます。偉大な指揮者は、音楽家を励まし、優れた演奏を称えます。全体の構成を見て、一部を強め たり、またほかの部分を弱めます。演奏が終わると礼をしますが、常にオーケストラ全体に拍手を送 り、ソロの演奏家を称えます。指揮者はすべての演奏家を励まし、称えるのです。
5. 発展を促す。演奏家は技能の高い順に着席しますが、上のレベルへ進めるよう、指揮者が演奏家の 育成を行います。ご存知の通り、第一バイオリンの首席奏者がコンサートマスターとなり、指揮者に 最も近い席に座ります。各楽器ごとに演奏者の音楽的才能を伸ばし、高いレベルの演奏ができるよ う指揮者が指導します。
興味深いことに、オーケストラの指揮者が持つこれら5つのリーダーシップ・スキルは、ロータリーの地区ガバ ナーに求められるリーダーシップのスキルとほぼ同じです。