markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

オーディオ用チョークコイルのリメイク



オーディオ用のチョークコイルのリメイクを依頼された。このチョークコイルはパラ(対)で使用されるため、生きているコイルと特性が同じでないと、従来の音が出ないとの事。
そのため、写真の通り丁寧に解体し使用されている材料を調査した。また、生きている対のコイルの特性のデーターを取る。
従来品は銅線の線径も細く(0.06φ〜0.07φ)、また絶縁紙も現在はなかなか手に入らないコンデンサーペーパーを使用していた。経年劣化と2万巻以上の巻数だったため、断線をさせずほどくのに半日かかった。また、細線で巻かれたコイル内部で断線防止のため、太い線を半田付して引き出し、外部の端子に再半田している。材料は使用されていたボビン、コアと金具やビスを活用することにした。銅線と絶縁材、副資材だけ新しいものとする。
そして直流抵抗とインピーダンスを確認しながら巻線数を調整する。そしてコアを挿入し、金具を取付再検査してから、一度お客様に返送し対コイルとのバランスを確認してもらった。
公差が3%以内とのことで使用可能とわかり、再度返却いただきワニス処理を行い再納品した。お客様からはお礼のメールをいただきました。
(写真左が修理済品、右が従来品)
情報提供:トランス事業 - 変圧器・トランス・フィルムのアテネ電機