上海の友人から以下の通り報告が来ております。
いつも大変にお世話になっております。
私の周辺の状況報告をさせていただきます。
先週土曜日に弊社のZ総経理（この村の前村長）から、出退勤と外出時は、会社の運転手を呼んで自分一人では外出しないようにと言われました。日曜日には、運転手つきで市場に野菜と豚肉を買いに行きました。
おりしも今、公安(警察)が来て、私に「なるべく外出を控えるように、なにかあればすぐに連絡を」というようなことを言ってきました。
今朝は、６時からローカルのTVニュースを見ました。
外務部の発表画面での字幕には、「中国を挙げて日本の非法を訴求しよう、釣魚島は中国のものだ」ということの説明に終始していました。
さらに今日は「九一八」だということで、日本軍が侵攻する昔の映像を流し、九一八の説明をして重大な罪に対し日本は未だ謝罪の言葉がない、更には、日本にいる中国人は身体安全に対し厳重注意が必要だともいってました。
アメリカの国防部長が北京に来て中日争議の平和的解決を望むと言い、今日は青島の参観をすることも報道していました。
ここで特筆すべきは、デモに関する報道は一切ありません。
ＮＨＫニュースでは、百貨店が壊されて物品が奪われていることを報じています。「盗難アジア」だからなどとダジャレを言ってる場合ではありません。略奪に刑罰がないと歯止めがかかりません。
番組全体の印象は、思っていたより本気で政府が日本に対する怒りをあらわにし、国民に賛同を求めているようです。これでは、どこであろうが本当に外出することができません。
日本総領事館からは、「タクシーには一人では乗らないように、街中で大声で日本語を話すこと、夜９時以降の外出を控えろ」という通達もあります。
日本の対応の仕方では、際限のないエスカレートする可能性も感じられ、このたびは行き着くところまでいかないと、ちっとやそっとではおさまらない印象を受けます。
寧波の中国人の友人からは、中国人董事からの通達で、１８日は社内で内密にデモ活動が計画されているとのこと。日本人執行部には知らせず、日本人全員は自宅待機と知らされているだけとのこと。日本人主導型の経営をしている、特に「独資企業」は、こういう機会に普段の不満を晴らすのでしょうが、設備や備品をこわされるとかなりヤバいと言ってました。
最悪のシナリオは、日系の会社の生産設備が壊され、あるいは中国から逃げ出さねばならい状況になった場合、日系企業だけでなく、世界中に及ぼす経済的打撃は、リーマンショックの比ではないと危惧してます。
日本に帰る飛行機は、どれも満席でチケットが取れないようですが、私も今日は緊急時に持ち帰るものをまとめておくつもりです。
たった２〜３日のことですが、自由な外出もできないし、いつもどこかで監視されているような気がして落ち着きません。
はやく、収束してくれることを祈るばかりです。
