markdadaoの日記

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米山記念奨学生事業

来週の日曜日は第2回目のRLI研修セミナーが行われる。私達の担当はセッション5の「米山記念奨学生事業(応用編)」である。
RLIは多地区合同プログラムであるから研修カリキュラムも統一されなければならないのだが、RLIの原則や指導方法以外は各地域のそれぞれの違いを尊重した内容が認められています。日本の場合は「米山記念奨学事業」がその対象かと思います。カリキュラム内容についてはRLI日本支部特別(カリキュラム)委員会が担当されてます。
第1回目の基礎編でその仕組みや目的を理解し本事業を肯定し、第2回目の応用編にて本事業の問題点を考え、発展推進させる考察・討議が手順の様です。

事業は”日本と世界を結ぶ「懸け橋」とならん人材の育成”が事業の使命です。背景として戦争の悲劇を繰り返さない為の国際親善と世界平和への願いがあります。そして当事業の構想からはや60年の歳月が経ちました。構想立案20年後の40年前に日中国交正常化が行われた歴史があり、現在は47%ルール(1カ国偏重の限度)の中で中国人の留学生が大半を占めるようになっています。
中国は世界一の人口があり、また指定大学の大学推薦制度を採用しており、優秀な中国人留学生が選ばれるケースは増加します。中国では海外へ出国するのに、それなりの資金や担保をとります。従って力のある政府の役人や彼らにコネがある、若しくは経済的に成功した家庭の子女が留学生となることが多いと思われます。私の知人はある寒村の村長さんの子供で、親類縁者が資金を出し留学してきました。もう一人は市政府の役人の息子で、留学後日本で就労しました。

私の知る限りの日本のロータリアンの大半は、困窮している苦学生にこの奨学金が提供されると信じており、または心情的にそうして欲しいと願っており、それが奨学金を自家用車のローンに廻ったり、ゴルフクラブ購入資金となることに納得していないのが現実であります。

しかし、米山記念奨学記念事業苦学生ではなく、勤勉で人物・学業面が優秀で、将来の日本との懸け橋になりえる人材を対象としています。ここに米山記念奨学生事業に寄付する人たちの胸に矛盾が走ります。
戦後アメリカが行ったフルブライト留学制度の目的は、その国の将来の為の人材育成であった。日本との懸け橋は応報であって、その国の為の人材育成に手を貸す事が主眼であれば、おのずと米山記念奨学生事業の方法は改善されるであろう。(因果応報は悪い事に取られるが、良い行いは報われる意で使用した)
参考に、ちょうど米山梅吉氏が逝去した1946年に発足した、米国と諸外国との相互理解を目的とする人物交流事業であるフルブライトは、「世界平和を達成するためには人と人との交流が最も有効である」との信念のもとにウィリアム・フルブライト上院議員が米国議会に提出した法案である。