markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

アラスの死

日系フィリピンの社員が飼っていたアラス(中型犬)が死んだと、出先へ電話で知らされた。半ば会社のペット兼番犬として10年間過ごした。
Alasと言う名付け親の日系フィリピンの社員に意味を聞くとスペイン語で1番とのことだが、辞書を調べると翼と言う意味のようだ。
いつもは2,3mほどのケーブルに繋がれて、寒い冬も暑い夏も戸外にいる。以前は犬小屋に入らなかったが最近は犬小屋で寒さをしのいでいた。昼間晴れている時は日向に、天気が悪ければ車の下に身を置く。近所の中学生や小学校が声をかけると、喜んで呼応しているのを事務所から聞いていた。
子犬の頃、羽目板の隙間に脚を突っ込み骨折した。すぐに友人の動物病院に連れて行ったが、飼い主は手術せずこのままでいいとのこと。フィリピンでは当たり前だと、フィリピン人の生活の厳しさを垣間見た。それでも若い時は時々脱走を企て、飼い主が探し回っていた。
会社の人達も良く面倒を見ており、休み時間や終業時間には時計を見ているかのように鳴く。しかし自分は子供の頃より犬の死を何度も経験しており、卑怯にもあんまり触れないようにしていた。外部の人が来ると必ず鳴くのだが、どんな夜中遅く会社へ行っても自分には鳴かなかった。
会社へ戻り、犬を見に行ったらケーブルに鎖だけが垂れ下がっていた。