南園義一RI元理事監修によるRI2650地区のマニュアル編集委員会が作成した、RLIのディスカッションリーダー研修の手引きからポイントを以下に書き出しします。
はじめに
RLI研修リーダーは参加者が学ぼうとする意欲を手助けする、すなわち学習を促進する進行役(ファシリテーター)です。
第1節 問題解決の方法
- 少数の人間が組織を率いてゆくのが難しくなり、たくさんの人がそれぞれの持ち場でイニシアチブを発揮してゆかなければ組織は動かない
- 「ファシリテーション」;一人ひとりがなすべき事を考え、関係する人を巻き込み、その連鎖で組織を動かす。環境変化の中で、自分や組織の意味を問い直し、自立的に行動する。グローバルな自立分散化社会を迎え「もっとも重要なスキル」
- 参加者の心の動きや状況を見ながら、実際にプログラムを進行してゆく人のことを「ファシリテーター(促進者)」と呼ぶ
第2節 参加者との関わり
自分が今、どの役割を求められているかを把握し、場に応じて以下の役割を使い分ける。第3節 ファシリテーターの基本姿勢
参加者の主体性を尊重し、操作的な言葉を慎む
- 「どのような過程を経て現在の討論があるのか」のプロセスが理解する、または理解に努める
- 開放的な雰囲気作り
- 問題の解答を教えるのではなく、解決は参加者自身に任せる
良き促進者とは、何でも教えてくれる人ではなく、迷った時に解決までの道筋をさりげなく示してくれる人
- 指示的:即効的だが教育的とは言い難い
- 参加的:即効は望めないが、充足感は高い
- 委任的:参加者の主体が尊重され、満足度は高まるが、ファシリテーターとして無力感を感じることもある
- 放任的:そこにいるだけで「意味」がある時もある
第4節 ファシリテーターとして求められるもの
人の行動が変わるための力は、その人の内にある。
ファシリテーターとしてとしての望まれる視点
- 参加者の主体性を引き出す
- 知識と体験を統合できるような素材の提供
- 体験をより大きな気付きへと導く
- 参加者自らが主体的に考えられるような援助をする
- 状況を見ながら適切な”介入”を行う
介入するという事:「しなくてはならないこと」ではなく「必要があった時に敢えて行うもの」。進行が自然であれば「何もしない介入」もあるという認識
第5節 RLIのDLに求められる技能
- 聴く力持っていること
- 質問の仕方を考えること
- 発言できる雰囲気を作りだすこと
- 問題解決の方向に努力すること
- 意見の対立の解消に努力すること
- 参加者の討論形式が望ましいこと
- 寛容な態度で接すること
- 多角的に物事を見る力を育てること
- 進行の方向へ導く力を育てること
- 時間を管理する
第6節 RLI研修リーダーの「セミナー進行の基本」
- リーダーは、集中して参加者の意見を聴く
- 参加者を見つめ、一人ひとりの繋がりを維持する
- 参加者の経験や知識を信頼する
- 参加者を名前で呼ぶ
- 熱心に取り組む
- 達成感が得られる討論を
- 参加者に自信を持たせる
- 関心の対象はセッションの内容である
- 参加者全員に発言を促し、考え方を尊重し、意見の違いを認める
- 参加者が質の高い意見の交換するための進行役
- セッションの目標達成のために柔軟な態度で討論を進める