markdadaoの日記

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浦戸・貨物輸送の為の19tフェリーボートプロジェクト その1


日本三景「松島」の中央部に浦戸諸島があります。桂島・野々島・寒風沢と朴島の4島に5部落あり、約600人の島民が生活をしております。
昨年の3月11日の津波で松島が思ったほど被害を受けなかったのは、このような諸島が潮防の役割を果たしたと言われております。大きな被害を受けた、この浦戸諸島の復興のため建築資材や、ライフラインである飲食料の供給が急務であります。

そのための貨物船が必要ですが、関係官庁は護岸復旧工事などで手がいっぱいで、恐らく数年先にならないとこのようなインフラに手をつけられないようです。地元からも国会議員へ陳情に行くのですが、「何故そのような船を持っていないのだ?」と逆に問われる始末です。従来は市営の巡航船(客船)が違反行為で行政も目をつむり、貨物を少しづつ運んでいたのですが、このような災害を受け、関係官庁の指導で「客船は一切貨物を運んではならぬ」ということになりました。そして地元行政はこの赤字運営をしている客船で手がいっぱいです。

このままの状況を放置しておくと、生活が出来ない島民が故郷を捨てなければならなくなります。そして美しい島も面倒を見る人がいなくなり、朽ちてゆきます。そこで昨年、5つの部落の区長さんが塩釜RCにフェリーの援助の申し込みがありました。
国際ロータリー2520地区は復興支援委員会を設立し島民の定住化を図るため、昨年11月中旬にはロータリー財団管理委員会が設置したロータリー日本地震災害復興基金へ資金拠出の申し出を行いました。しかし手続が煩雑であり、資料不足等により却下されました。更にはこのような案件は自治体が行うのだからとの理由で却下されました。そこで2520地区の関係者が日本事務局を訪問し、切々と状況を訴え、再度資料を整え1月初旬に再度申請を行いました。その功があったのか、2月9日に晴れて審査をパスし、最高限度額である700万円を認可してもらいました。受付番号はNo.205です。

新型造船ですと約2億円かかる船を、消費税込みで1,750万円の見積期限1ヶ月の条件による中古船の見積もりを取ってきました。また実際船を動かすまでには総額2,800万円となり、基金700万円、2520地区から300万円、そして地元や台湾のロータリークラブ等の支援(558万円)で何とか800万円ほど集まりました。
しかし残りの1,000万円が不足しており、このままですとせっかく見積をした船も、時節がら中古船はひきてあまたで値が上がるか他へ転売されてしまいます。そこで地元ロータリアンは苦渋の決断をするわけです。(続く)

注釈
RI2520地区第6分区 松塩ゾーン
主提唱クラブ:塩釜RC/松島RC/七ヶ浜RC
サポートクラブ:塩釜東RC/多賀城RC/大和RC/利府RC
事務担当:ガバナー補佐 和田忠