markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

フィリピンの田舎で


中古自転車の寄贈セレモニーへ招待され、マニラから約3時間かけ現地ロータリアンの友人の車で南下する。到着地はバタンガス州のCalatagan町にある一つのバランガイ。(バランガイとは最小行政地区の単位)
すでに町の人たちが大きめのテントの中で日差しを除けて座っていた。その周囲を関係者が右往左往している。遠くには青い海が見える小さな寒村である。

暫くすると用意された席に、地元のロータリアンと座るよう促される。バランガイのスタッフが司会のマイクを握る。アンプはカラオケ用で妙にエコーが効いている。
最初に我々Visitorの紹介が行われInvocation(お祈り)が始まる。そして 老齢ではあるが姿勢のしっかりした女性が前奏を歌い 、全員がアカペラで国歌斉唱する。その後、様々な立場の方々の挨拶で、前席の子供達は椅子からずり落ちそう。お母さん方も視線は段々下へ向かう。次第に自分の挨拶の順番が回ってくる。
頭の中は、「提供者から受給者に何をスピーチすればいいのだ?親切の押し売りは恥ずかしい。そうだ国際交流だ!今日集まってくれた人たちに日本との友好のきっかけを作ろう」と駆け巡った。とうとう名前を呼ばれた、マイクを握る。

会社の日系フィリピン人に教わった挨拶「元気ですか?」の「Kumusuta ka?」(やばい。誰も返事してくれない。)
I came from Japan. I can't speak in Tagalog. (だから何なの?という顔・顔・顔)
Are you boring? 全員一斉に No! (やっと反応してくれた)
アンプとスピーカーが一緒になっているカラオケセットを指さして「Is this a Karaoke set?」「Yes!」
これもまた、会社の日系フィリピン人に教わった"Dahil Sa Yo"を1フレーズ歌う。拍手喝さい!!
そのあとどうやって取り繕って終わりにしたのか忘れたが、日本人に好意を持ってくれたことに確信。

そして地元、副市長の挨拶を終えて、自転車の寄贈式となる。代表の子供が挨拶をする。そして記念写真。地元の人たちから聞いたのだが、「お米1Kgで1日の家族が食事をする。そのお米と同じ額が、学校往復の交通費となる。だから、子供達は親のフトコロを知っているから高校へ進学しなくなる。この自転車のおかげで進学率が高まる。」とのことであった。