markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

バンコク浸水2日前

松岡先生から、私が留守の時ブログアップの件で了承のお電話をいただいた。しかし、タイの友人からSkype電話でバンコクの近況の連絡を夕方受けた。かなり緊迫してきたので、松岡先生の講演内容は落ち着いてからアップすることとした。
以下はタイ在住の友人Y君の情報。

現在、在バンコク日本大使館から市内に居住する日本人へ、バンコク脱出の要請が出ている。脱出先は南部の海岸や島、又は北部の田舎である。近場のパタヤビーチも安全であるが、道路が大渋滞であり、宿泊先も満杯の様子。北部のチェンマイやチェンライは大丈夫。ドンムアン国内線の離発着する飛行場はすでに冠水して飛べないが、この飛行場はディスカウントの安いチケットで飛ぶ飛行機が多い。国際線のスワンナブームからも国内線が飛んでいるので、チェンマイなどへの脱出は可能だ。
洪水で出勤できない社員もいるので、昼過ぎは休みにした。ドライバーも水害で出社できず、街中はタクシーも走っていない。マンションの地下に停車させていた自家用車は、3階に移動させた。早く移動させないと、マンション住民でない人も勝手に車を上位階に停めてゆく。高速道路は駐車場と化している。やむおえず今朝は徒歩で出社した。どこの日系会社も日本人の誰かがいる。すでに保険会社が被害査定に入っているので、立ち会わなければならない。
外注工場も水深がすでに2mとなった。仕掛品を日本へ送り、日本で製造支援するため、船の出荷を立ち会わなければならない。それまでにバンコクが水没をしなければいいのだが。信頼ある情報では、今日はまだ大丈夫だ。明日29日と30日が山場である。政府の判断で、バンコクの西側の運河へ増水した水を引き込んでいる。周辺住民はどこの運河を政府が選ぶかで戦々恐々としている。もしかするとスワンナブーム飛行場へも水を引こうかとの意見もある。
しかし、タイは普段から水と親しむ文化があるので、外国人が思うほど深刻には考えていない。社員は車を買うより舟を買ってくれという。仕事が暇だから、舟でワニを捕まえに行くと言うのである。捕獲すれば1,000バーツで売れからる。ワニが200匹強流されたと聞いているが、コブラもずいぶん流されている。近くに蛇センターがあり、そこに血清があるので、噛まれたらその噛んだ蛇を持って来いと言う。蛇によって血清が違うからだ。
バンコクが水深約30cmを超えると送電を止めるようだ。現在洪水で300余名の人たちが亡くなられているのだが、実際に感電死されている人たちも多くいる。そうすると携帯電話もパソコンもSkypeもできなくなる。水と電気のライフラインが止まってしまう。すでにスーパーマーケットは物が無い。
最近涼しくなってきているので、雨期は終わったと思う。北部の山岳地方はもっと寒い。国際線が飛ぶならば香港やシンガポールでも逃げようかと思う。恐らく11月中旬には水が引き始めるだろうが、それからがまた大変だ。工場の床掃除、機械の再点検、受注の確保。ヘタをするとこれから半年は回復しないだろう。軍隊と政府が対峙しているので、物事がうまく進んでいない。今回を乗り切っても、自然災害のリスクは拭えないだろう。