◆国のエネルギー政策検討が始まる
- 国家戦略室は環境・エネルギー会議で国のエネルギー戦略を策定中(2012年前半に決定予定)
- 経産省は資源エネルギー調査会の委員会でエネルギー基本計画を検討(2012年6月に結論)
- 原子力委員会は原子力政策大綱策定会議で検討中(2012年8月までに結論)
- これら主要な委員会が連携しつつ、議論を進めることが必要
◆IAEA総会(2011年9月19日〜23日)
- 原子力安全向上の「行動計画」(IAEAによる各国原子力発電の安全性調査の強化)を採択。(調査団受け入れは各国の自主性を尊重)*1
- 福島事故後も世界の原子力発電プラント数は現在の432基から2030年までに(90〜350基に増加すると予測)
- ドイツ:古い7基を停止、更に10基を2022年までに段階的に停止。風力の拡大、フランスからの電力輸入で対応
- スイス:5基全てを寿命50年後に停止し、2034年で完了
- イタリア:国民投票で原子力発電導入を否決。フランスから電力輸入の継続
○原子力発電を継続する国
- アメリカ:104基運転中、30基以上の新設計画
- フランス:59基運転中、核燃料サイクル実施中
- 中国:13基運転中、27基建設中
- 韓国:21基運転中、2030年までに17基を建設し電力の59%を供給
- インド:15基340万KW、2020年までに9倍に
- BRICS:首脳会議で原子力発電継続宣言
- 南アフリカ:2基稼働中、12基のPWRの建設中
- イギリス:19基運転中、13基新設計画
○原子力発電を初めて導入する国
- ベトナム:2012年までに4基運転、2030年までに16基新設計画。ロシア及び日本各2基受注。
- UAE:2020年までに4基運転、韓国が受注。
- トルコ:2015年以内に500万KW
- ポーランド:2020年に2基運転開始
- エジプト:2025年に4基運転開始
- ヨルダン:2019年に1基運転開始
- サウジアラビア:2030年までに16基導入。最初の2基は10年以内に完成。
◆日本の未来のための科学技術
- 科学技術立国政策でGDP2位となった日本
- 日本産業の空洞化を避ける
- 革新的新技術の開発
- 省エネ・省資源
- 低コストのエネルギー
- 科学人材育成
- 国際人材の育成
- 科学技術への国民の信頼回復
効率が良いとのことで、原子力発電が世界各国で設置されてきましたが、大電力を発電できる設備も、電力が喪失して大きな事故となったとは・・・・
地震で電力線が切断され、非常用発電機で対応したのだが、津波による発電機の水没で電力が供給できなかった。従ってその非常用発電機を設置する、水が入らない建屋を用意しなかったことが決定的な原因だと思います。原発は水冷が必要なので、海岸沿いや河川沿いに建てられ、防水対策は基本だと思うのですが、対策をしなかったのが悔やまれます。
*1:注:一部途上国の反対により義務化は見送り