markdadaoの日記

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定心に関する心理学的研究

園田健司先生 その2 - markdadaoの日記で園田先生が「心の安定は脳の安定であり、それは座禅によるαー波の出現に見る事が出来る」と説明されておりました。そして「近い将来、その座禅と同じような効果を持つツールが生まれる」という興味があるお話をされました。
そこで何か資料があればご紹介いただけないかと、昨年2010年6月にお願いをしておりました。その後今年の2月にお手紙をいただき、御依頼していた論文が見つからないとのこと、そして「精神物理的動的平衡状態」について理解できるであろう「定心に関する心理学的研究」という、最近の論文が同封されておりました。
3か所抜粋し記します。

フロイトの自己保存の本能と種族保存の本能の説明の後、先生が仮説を立てて説明をされております。

すべての人間は、”生きる”ということが、基本的な欲求であることを知ることがないのである。特別の反省がない限り、人間は、”生きる”という基本的欲求について全く無知である。この事実が、現代の社会に生存している人間の一切の不幸の根源的原因であるとするのが、私の立場であり、定心とは”生きる”という生命の根源に立ち帰り、その実相に徹した時に初めて実現されるところのものであるとするのが、私の基本的仮説である。

我々の生命は、ロウソクの光に例えられる。ロウソクの炎は、外界から酸素をとって自分の炭素を燃やして光を発する定常的な過程である。人間の生命もまた、外界から酸素をとって体内の酸素を燃やし、精神の光を発する定常的過程である。


「欲求解消の二方向」として外部への働き掛けと、内部へのself-contorolがあるが脱却は不可能であるとして、そこで

禅門における一切のはからいを捨て去ることによって、はじめて定心が出現する。これを「捨意の法則」と名付け、”真”の欲求の充足は、欲求自体の放擲を俟ってはじめて実現をするという「欲求充足矛盾の原理」を示すものである。